紋切型辞典

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。月村了衛『機龍警察』ハヤカワ文庫2010年初版、『日本探偵小説全集9 横溝正史集』創元推理文庫1986年初版、計210円。後者はこれで11、12巻の『名作集』以外の10冊が揃った。

 フローベール紋切型辞典岩波文庫2000年初版をぱらぱらと読む。解説によると、これは≪作家の死後三十年を経た一九一○年にはじめて≫出版された。

  イタリア  新婚旅行でみんなが行くところ。

  愚か者  あなたと同じ考えを持たないひとのこと。

  お金  悪の源。

  空論家  ジャーナリストはみんな空論家。

  コルセット  着けると子供ができない。

  下着  いくら見せても見せすぎるということはない。

  実践  理論にまさる。

  肖像画  むずかしいのは、微笑みを表現することだ。

  代議士  みんなおしゃべり。何もしない。

  問い  問いを発することは、すなわちそれを解決するに等しい。

  丸いふくらみ  女性の乳房を指すために用いられる慎みぶかい言葉。「あなたのすてきな丸いふくらみに接吻させてください」

  老人  洪水や雷雨などが発生すると、土地の老人連中は、こんなにひどいのは見たことがないとかならず言う。

 ドキュメンタリー映画「ハーブ & ドロシー」。こういうコレクターが日本に何人いるだろう。いや、アメリカでも珍しいから映画になった、か。