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 ブックオフ三島徳倉店で二冊。菊地成孔(なるよし)+大谷能生(よしお)『東京大学アルバート・アイラー 歴史編』文春文庫2009年初版、米澤穂信(ほのぶ)『ボトルネック新潮文庫2010年12刷、計210円。前者は知人から借りた単行本で読んだけど、よくわからなかった記憶。

 『絢爛たる殺人』光文社文庫2000年の未読小説を読了。本格ミステリの醍醐味を堪能。密室、不可能殺人! けれども、そこには物理的トリック、心理的トリックの綾なす手口が鮮やかに隠されている。最近のミステリとは違って、犯罪にかかわる人間の心理描写が簡潔、悪く言えば単純簡単なのが物足りないのではなく、嬉しい。そして目にも綾なす絢爛豪華な犯罪舞台。こういう舞台設定は、平成になってからは難しい。古き良き時代の本格探偵小説満載だった。