休館日

 休館日。新聞は休刊日。昨日の毎日新聞、「2010年『この3冊』」。挙げられている数十冊の本は、一冊も重なっていないようだ。そして、一冊も持っていないわあ。推薦図書がこんなにあると困ってしまう。そそる本は値が張る。

 芳賀徹『藝術の国日本』角川学芸出版6090円、山城むつみドストエフスキー講談社3780円。プルースト失われた時を求めて1』吉川一義岩波文庫 945円は、 これから何冊出るのか。これと『マラルメ全集1』阿部良雄ほか訳 筑摩書房 1万9950円(!)を選出した鹿島茂は書いている。

≪ニ○一○年は戦後の仏文学研究の総決算の年だったのかもしれない。仏文学における最高峰であるマラルメプルーストの主著がこれ以上望みえない日本語となって出版されたからである。(引用者:略)この二つの飜訳においてマラルメプルーストは世界最高水準で理解されたばかりか、最高の日本語に訳されたと認めざるをえないだろう。≫

 今年、『失われた時を求めて』の飜訳を出し始めた別の仏文学者は、どう思うだろう。突飛もない話は尻マセヌ、とでも苦笑して言うかな。