お掃除

  ニ日間床を掃除していなかったので、せっせと床磨き。きょうはお掃除日だ。味戸ケイコさんの絵を観に初めて来られる女性。常設展示だけではちょっと物足りないので、倉庫から十点ほどを取り出す。喜ばれる。

 福島泰樹『晩秋挽歌』茱萸叢書・草風社1974年を読んだ。

《 傘なくばレインコートの襟立ててさよならだけの人生を行く 》

《 こうこうと風は吹くかな乞う乞うとわれは見上げる物凄き青 》

《 酔えば眠るよりほかなし東京の無頼の朋よ美貌の女(ひと)よ 》

《 その女(ひと)は夕べの鐘のやるせない哀傷 風に吹かれる牡丹 》

《 霧ケ峰すぎていずこにゆかなむか山梨墓無しわれは甲斐なし 》

《 酒のんでどうする咲く花の瓶に差したるこころざしとよ 》

《 しなやかな華奢なあなたのくちびるもゆびにもふれぬ桜降りけり 》

《 東京をさ迷い歩くさようなら銅貨御免と釣銭ばかり 》

 この歌集を出版したときは、彼は住み慣れた東京を離れ、沼津市の愛鷹(あしたか)山麓のお寺の住職をしていた。沼津市での短歌絶叫コンサートを観に行った。あれから三十余年、福島泰樹は今も変わらず絶叫している。