静岡新聞朝刊に紹介されてせいだろう、初めての来館者が多い。皆さん喜んで出て行かれるので嬉しい。
昨日の続き。横尾忠則『ぼくは閃きを味方に生きてきた』光文社文庫から。
《本物というのは、ピカソやマチスだから本物というじゃなくて、やっぱり純粋な魂から生まれたものが本物で、頭で描いたものはいくら美術的に評価が高くっても、本物とは言えないと思う。アイデアとかスタイルとかトレンドとか関係ないの。美術がそういうことを認めないで新しいものばかり追求していたら、本物の表現は見えてこないよ。》217頁
《美術の世界というのは、いつも最先端の思想を追求しすぎだよ。》218頁
《美術というのは目的を持ったらだめだと思うのね。もしあるとすれば自由と快楽の追求かな。》221頁
《やっぱり芸術が一番やらなきゃいけない問題は、その作品が一個の人間の魂を奮い立たせて、勇気をうながすとか進化させ、向上させていくということだと思う。それが芸術の本来の使命なんだと思う。そういうことを目的にしてないわけでしょう、今の芸術は。むしろそんなことがあったら困るわけでね。それを近代と言うんじゃない? 今の芸術は本来の芸術じゃない。》222-223頁
ネットの拾いもの。
《東日本巨大地震で沿岸部が津波にのみこまれた岩手県宮古市にあって、重茂半島東端の姉吉地区(12世帯約40人)では全ての家屋が被害を免れた。1933年の昭和三陸大津波の後、海抜約60メートルの場所に建てられた石碑の警告を守り、坂の上で暮らしてきた住民たちは、改めて先人の教えに感謝していた。
「高き住居は児孫(じそん)の和楽(わらく) 想(おも)へ惨禍の大津浪(おおつなみ)」
地区は1896年の明治、1933年の昭和と2度の三陸大津波に襲われ、生存者がそれぞれ2人と4人という壊滅的な被害を受けた。昭和大津波の直後、住民らが石碑を建立。その後は全ての住民が石碑より高い場所で暮らすようになった。》
《やっぱり情報の保存は石版に限るな 。》
《僕も「お前より後に子孫作るな」って教えを守っています 。》
《数年後にとんでもない省エネ国になってたりして。国自体がガラパゴス化してたりして……》