とてつもないもの

 昨日の騒動は、近くのホームセンターで万引き犯がガードマンを殴って西へ逃げた事件だった。西って、こっちじゃあないかい。窃盗から強盗傷害へ格上げ。

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。布施英利(ひでと)『はじまりはダ・ヴィンチから』エクスナレッジ2005年初版帯付、樋口有介『初恋よ、さよならのキスをしよう』創元推理文庫2007年5刷、計210円。きょうは布施英利の誕生日。なので、この本から一節を。

《 あるイギリスの高名な美術評論家は、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画を「美術ではない」といった。たしかに、ダ・ヴィンチの絵は、狭い意味での美術ではないのかもしれない。しかし、それが「なにか、とてつもないもの」であることに変わりはない。》164頁

 「なにか、とてつもないもの」。いい言葉だ。私は「すごいもの」を求めている、とよく言っている。巧みなもの、いいものはすぐに見つかる。が、「すごいもの」はなかなか見つからない。それを求めて生きてきた。しかし、それが大地震と大津波ではなあ。

 大森望の解説冒頭が《池袋に芳林堂があったころ》、おお、私のよく利用した書店! 胸が熱くなり、解説を先に読んだ新刊書店が舞台の大崎梢『サイン会はいかが?』東京創元社2007年を読んだ。表題作から。

《 自分がめざしたいのは、すごくなくてもいいから身近な人たちが笑顔をのぞかせてくれるような棚だ。》

 「君と語る永遠」で広辞苑が重要な役割をしていたので、広辞苑ネタを。

《 広辞苑って凄いんだぜ!!?だって「成功」よりも先に「失敗」が出てくるもの。人生の教科書だぜ。》