青じろい季節

 来館されたベテラン画家は、安藤信哉の絵に「スケールの大きい先生ですね〜」とえらく感心された。近代美術館で大きくやれば、とも。そうできればホントいいのですが。そう言ってくださるだけで充分ですわ。画集を購入される。それから、これは多くの方が述べられるが、時代を感じさせない、新しい、と言われる。胸が熱くなる。

 仁木悦子『青じろい季節』角川文庫を読んだ。佳作。『青じろい季節』の舞台は梅雨の東京。きょうは秋霖。こんな雰囲気かな。しかし、青じろい季節とは言い得て妙だ。それは事件に関わった人たちの心模様を表した表現。青ざめた、ではなく、青白いでもなく、青じろい。読後、登場した女性たちそれぞれを思うと、この語感が印象深く残る。

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。翔田寛(しょうだ・かん)『誘拐児』講談社2008年初版帯付、泡坂妻夫『妖女のねむり』新潮文庫1986年初版、計210円。前者は江戸川乱歩賞受賞作。後者は単行本、ハルキ文庫は持っている。

 ネットの拾いもの。

《 JR6社の営業鉄道距離合計は19981.8キロ。

《 『時刻表2万キロ』と言えばもちろん宮脇俊三さんの不朽の名作です。1978年刊。

  現在19981.8キロということは33年前とほぼ距離は変わってないことになります。

  これはおかしい! この33年の間に大量に廃線や第3セクター化が行われた筈です。

  なぜか言うと、33年前は新幹線は2万キロに含まれていなかったのですね。

  新幹線は在来線の複々線という位置づけでしたから。

  一方19981.8キロには新幹線が含まれています。》