矢崎存美『ぶたぶたの食卓』光文社文庫2005年初版を読んだ。チャーハン、あさりを使った料理、ガレット(クレープ)、そしてかき氷を題材にした四篇。どれも山崎ぶたぶたが手がける、とびっきり美味しい食べ物。ゴックン、食べたくなる。そして心あたたまる結末。
《 「どうもありがとうございます」
頭を下げると、ぽろっと涙がこぼれた。素早くぬぐって顔を上げ、にっこりと笑ってみた。ぶたぶたはちょっとだけ首をかしげたが、やがて同じように笑ってくれた。》「十三年目の再会」
《 何だか気持ちよくて切なくて、泣きたくなってくる。》「最後の夏休み」
うんうん。ネットのうなずき。
《 それにしても1969年は、歌謡曲、特に女性歌手の黄金時代だったのだ。
中学3年から高校1年にかけての、わしの記憶に残っているだけでも、いしだあゆみ「ブルーライト・ヨコハマ」、弘田三枝子「人形の家」、青江美奈「池袋の夜」、黛ジュン「雲にのりたい」、小川知子「初恋の人」、千賀かほる「真夜中のギター」、カルメンマキ「時には母のない子のように」、中山千夏「あなたのこころに」、新谷のり子「フランシーヌの場合は」、佐良直美「いいじゃないの幸せならば」、なんてのが流れていて、さらに70年にかけて、ちあきなおみ、奥村チヨ、辺見マリ、藤圭子、和田アキ子、日吉ミミ、森山加代子、渚ゆう子、と大物が続々出てきて、その後は70年代のアイドル黄金時代に突入する。60〜70年代歌謡曲が音楽人生の中核のわしとしては幸せな時代だったのだ。どうでもいいけど、みんな「顔」が個性的だ。最近のAKBあたりの同じような人工的サイボーグ顔とはえらい違いだぜよ。》
昨夜も自宅前は酔っ払いで大賑わいだった。が、こんなに寒いと、夜出かけられない。歳には勝てない。