開館初日

 明日は午後3時に閉めます。6日(金)は臨時休館します。

 天気晴朗なれども風強し。さあ、お仕事お仕事。味戸ケイコさんから電話。一時間ほど話す。敷居が低くて奥が深いのが、味戸さんの絵の特徴と伝える。今回展示してそのことをあらためて実感。世の中、敷居が高くて奥のない絵がまかり通っている。

 昨日買った『谷内六郎展覧会 <冬・新年>』の大江健三郎の解説から。

《 子供を画面に描きこむことにより、その媒介者としての役割によってイメージをジャンプさせる。つまりは子供の想像力の働きと並行したものを表現する。》

 明日初日を迎える味戸さんの新聞のさし絵を思う。

《 われわれが小説を読み絵や写真を見て、これは確かにこの世界にあるものを表現しているのだけれども、リアリティーがないな、と感じることがあります。そのリアリティーを、谷内さんの現実感というものにかさねたいと思います。》

《 そしてそれをつきつめて考えれば、眼に見え、頭の中で納得できる種類の、ここに「もの」がある、存在するという域を超えて、動かしがたい現実感を見出すことがあるのに気がつくと思います。ここに集められた谷内さんの絵をよく見るうち、本を閉じてから、身のまわりの事物、風景について《存在を越えたところにある現実感》を見つけていると感じる、そのような体験をされる方は多いはずです。》

 「谷内さんの現実感」を「味戸さんの現実感」に、「谷内さんの絵」を「味戸さんの絵」に替えれば、今回展示している110点の見事な解説になる。

 ネットの拾いもの。

《 彼女ができたら、何して欲しいですか?

  養ってほしい。 》