機智・奇知・バンバン

 昨夕帰りがけにブクオフ長泉店で二冊。綾辻行人『深泥丘奇談』メディアファクトリー2008年初版帯付、エラリー・クイーン『靴に棲む老婆』創元推理文庫1998年52版、計210円。

 毎日新聞昨夕刊、コラム「肉声再生 プレーバック」玉木研二は、1970年1月に亡くなった喜劇王エノケンへの演劇評論家尾崎宏次(ひろつぐ)の言葉を紹介している。

《 喜劇はまじめにやるから喜劇になるのだということを持説にしていた。これは卓見だと思う。》

 しかし、喜劇は悲劇より格下に思われていた。黒澤明が映画でエノケンを起用したら、横槍を入れられた。黒澤明は『蝦蟇の油』でエノケンについて書いている。

《 「立派な喜劇俳優エノケンを愚弄するものである。喜劇は悲劇に劣るのですか。喜劇俳優は悲劇俳優に劣るのですか」 》

 別の紙面。「POPS こぼれっ話」川崎浩から。お題は「若者に変化が? 60年代歌手のCD続々」。

《 21世紀の「若者」は、単純に「旧世代の旧文化は駆逐すべし」には向かわないようなのだ。どうも、「若者の怒りや思いのたけをストレートに吐き出すことのみぞ、正しき文化なり」という、半世紀前にでき上がったステレオタイプな構図こそ、再考の必要な時であり、今の「若者」はそれに気づいているのではないか。》

 久原大河君のポスターが人気上昇中だと、昨日再訪したソウルノートのマスターから聞いた。ソウルノートの壁面を埋めている満艦飾の手描きのポスター群は、面白いものを創ろうと、真面目に必死に考えて創られた、微笑を誘うものばかり。同行した女友だちは、えらく関心を示し、その麻のズタ袋の隅を触って、とてもく感心していた。どれも既知の名作に敬意を払い、換骨奪胎し、機智に富み、奇知に飛んだ作品に仕上がっている。ソウルノートにはオリジナル一点ものがバンバンある。必見。

 封筒やクリアファイルは近所のダイソーで買っている。ネットの拾いもの。

《 ダイソーにかわいい店員がいるけど あれも100円なの?

  ごえんがないよ。 》

《 まるで作り話みたいだけど本当に作り話なんだ。 》