生還の記

 雨がしとしと降る一日。広島や静岡市からの来館者のあった昨日と違って静かな午後。静岡市出身の三木卓『生還の記』河出書房新社1995年初版を読んだ。1994年の1月14日、59歳の著者は東京渋谷で心筋梗塞に襲われ入院。3月9日に心臓の手術。そして退院までの細かな回想録。入院したときの心得として参考になった。

《 しかし、からだは傷ついているし、心はそのからだをかばおうとしている。肉体の傷が肉まででとどまることはない。必ず心の傷になって人に作用する。好んで暴力をふるうものは、そのことを知っている。このようなわたしを救済するための傷でも、心は完全に傷から逃れることはできない。わたしは心のどこかで傷ついているし、肉体はさらなる傷を負うことを恐れている。》205頁

 知らなかったことば。15歳から29歳をAYA世代と呼ぶ。

《 AYAは「Adolescent and Young Adult (思春期および若年成人)」の略。》

 ネットの気づき。

《 25年度新卒4割削減は定年近くの公務員の既得権を守る仕組みです。その年度から、定年になった公務員をやる気がなくても能力がなくても全員再雇用することにしようとしてます。そうすると、人件費が上がるので、新卒採用を減らそうということです。身を切るなんて大嘘です。》

 ネットの拾いもの。

《 雪で凍った歩道をよろよろ歩いていた、ミニスカ姿のOLに

  「こけろこけろ」と念を送ったら、俺がこけた。

  やっぱ邪念はいかんね。》