おもたせ暦(ごよみ)

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。安野光雅絵のある人生 ─見る楽しみ、描く喜び─』岩波新書2003年初版、平松洋子おもたせ暦』新潮文庫2010年初版、計210円。後者は友だちの探求依頼本。手渡す前に読んでみた。

 「おもたせ」という言葉を知らなかった。友だちは知っていて当然のふう。無知をさらした。

《 いただいたものを、その場で開ける。いただいた側が、その場でふるまう── (引用者:略)おもたせは、いただいた側の言葉である。》「おもたせ暦」

《 かたちのない気持ちをかたちあるものに託して伝えようとする、ひとの心持ちのなんとやわらかいことか。》

《 差し上げたほうも、いただいたほうも、いっしょにしあわせな気持ちに浸れたら。》

 お遣いものにしたくなる食品が紹介されている。羊羹、草だんご、奈良漬、酒粕、中国おこわ、コロッケサンド、梅干し、バラすし、ちりめんじゃこ、マカロン、レアチーズケーキ、などなど。紹介されている店で行ったことのあるのは二軒の洋菓子店、東京赤坂の「しろたえ」と神田神保町の柏水堂だけ。どちらも三十年あまり前に行ったきり。「しろたえ」では著者と同じ、「レアチーズケーキ」を賞味した。先進的なトイレに感心した記憶。

 画家福山知佐子のブログから。

《 誰も無料奉仕したくないのは当然だ。自分がクリエイティブな人間だと言うなら、独りで、誰にも甘えないで、誰にも見てもらえなくても、誰にも評価されなくてもやるべきだ。》

 ネットの見聞。

《  化粧する時間がない……でもドすっぴんで行くわけにはいかない……。》