夜のある町で

 牧村慶子さんは、10日(木)お昼ごろ来館予定。

 荒川洋治『夜のある町で』みすず書房1999年3刷を読んだ。真水を飲んだような読後感。「あとがき」から。

《 この六年間に書いたものから、やわらかみのあるもの、七八篇を選んで収めた。》

 後半に行くにつれて付箋が多くなる。本文最後のページ、298頁から。

《 漫然と、読者桟敷にいると作品はその半分も見えてこない。作者の側に立たされると責任を感じ作品の内側からその作品を見るようになる。》

《 人生となると、いろいろとぼくらには区別が出てくるけど、生命には区別はない。もっとおおらかな可能性を持ち、そこからの力でぼくらをつないでくれるのだ。》273頁

《 情報が王様のいまは、知ることも感じることもこまぎれになる傾向がある。人生の内容までがばらばらにされているようすもある。》265頁

《 大きなお金は人を遠ざけるものだが、小さなお金は、仲間のいる、生きた一日をひろげる。人間らしい社会になるのだ。》261頁

《 二○世紀の百年。人々はさまざまなことをした。「行い」を積み重ねてきた。しかしながら「思い」を持つ人を育てることは十分にできたのだろうか。「行い」ばかりがふくらむことになってはいないだろうか。》253頁

《 さりげないふるまいのなかに「思い」を感じさせる人がいる。それでいてきちんとした判断をまなざしで示す。そんなとき「良い思い」というものがあることを実感する「良い思い」を持つ人は少数ではあれ、いないわけではない。「行い」の世界も実はそういう人によって支えられていくのだろう。》252頁

《 いろんな情報があふれている時代には、実はどの情報も力がない。》201頁

《 人生は長く、部屋は狭い。》192頁

《 美しい脚を抜けると、白い雪国ではなく、キュロットの突き当りに出る、なんていうのは、男性にとってトンネルより暗い話なのである。》46頁

 同感。キュロットってなんじゃい。キライ。明日へ続く。

 インコが飼い主の住所をしゃべって無事帰宅、というニュース。友だちのインコは「カンチョー(館長)」と発声。カワイイものだ。これからは小鳥がブームになる予感。

 東京スカイツリーのは天望デッキ、天望回廊。展望じゃない。天望。歌舞伎だったら、絶景かな、絶景かな、か。絶望デッキなんてあったらスゴイけど。絶景を望見できるデッキ。

 ネットの拾いもの。

《  どこまで行っても雨  》

《  五月雨を あつめてはやし 近所の川  》