女囮捜査官3 聴覚

 昨日とは打って変わって戻り梅雨のような雨。エアコン要らずの涼しさ。

 山田正紀『女囮捜査官3 聴覚』幻冬舎文庫1998年初版を読んだ。サイコ・サスペンス本格推理とでも呼べばいいのか。グイグイ惹き込まれ、あっちこっち翻弄され、やったら面白かった。裏表紙の文から。

《 女囮捜査官の北見志穂は、凶暴な殺人犯を射殺したことで追いつめられ、軽度の神経症に陥っていた。直後、誘拐事件が発生し、犯人は志穂を名指しで身代金の運搬役を命じた。犯人は誰? 》

 恩田陸の解説から。

《 まず生後二週間の赤ん坊が誘拐されるというのがうまい。犯人の顔が覚えられる心配もなく、本人を確認するのが難しい。ついでに言うのなら、誘拐の動機も凄いんです。(略)読み終えた時に、サブタイトルの「聴覚」の本当に意味するところがくっきりと見えてくるはずだ。 》

 ネットのうなずき。

《 そもそも「対案を出せというレトリック」は基本的に「対案は出せないはず」ということを前提に用いられるんだよね。そんなレトリックが「建設的な議論」など生み出すはずがない。 》

《 それにしても、他人の本棚を覗くというのは、なぜこんなにもおもしろいのだろうか。 》

 ネットの拾いもの。

《 今夏から僕の中で「道路に落ちていて一見死んでるように見えるセミが近づくと突然暴れだす現象」は「セミファイナル」と呼ぶことになりました。 》

《 ひとは靴のみで歩くにあらず。――世の中にはサンダルというものもある。 》

《 仕事をしています(誰にともなく) 》