法月綸太郎の冒険

 来る途中、畑の数十本の向日葵が一斉にしおれうなだれていた。枯れる寸前の哀れな姿。いくら暑くても、夏が逝く。

 逝く夏を惜しんで(?)ブックオフ長泉店へ。森下雨村猿猴(えんこう) 川に死す』平凡社ライブラリー2005年初版、竹内薫+竹内さなみ『シュレディンガーの哲学する猫』中公文庫2009年4刷、計210円。

 法月綸太郎法月綸太郎の冒険』講談社ノベルス1992年初版を読んだ。「あとがき」から。

《 本書には、一九九○年春から九二年春にかけて発表した七つの短編が収められています。 》

《 綸太郎はひそかに考えた。こらが村上春樹の小説なら、出会った最初の晩にはこの娘をものにしているはずなんだが、と。 》「切り裂き魔」

《 いや、でも明日は会えません。つまり、急用は急用なんです。とんでもない、そっちの休養じゃなくて。 》「緑の扉は危険」

 くすっと笑える小ネタが愉しい。

《 綸太郎は書名をのぞき見て、にやりとした。パトリック・クェンティの『二人の妻をもつ男』だ。 》「土曜日の本」

《 迷わず探り当てた鳶色のハードカバーの本は、アイルランドの作家、フラン・オブライエンの『第三の警官』だった。 》「過ぎにし薔薇は……」

《 なお、このタイトルから、ジョン・バースの分厚いエッセイ集を連想して、「蕩尽の文学」について思いをめぐらせるハイブロウな読者がいるかもしれないが、 》「あとがき 『土曜日の本』」

 ジョン・バース『金曜日の本』筑摩書房1989年のこと。420頁を分厚いと思うかなあ。ついでに、『二人の妻をもつ男』は創元推理文庫、『第三の警官』は筑摩書房。どれも持っている。まだ読んでない。

 ネットの見聞。

《 西ミシガン大学 Sep.26 "Japan, land of herbivore men?" Dr. Masahiro Morioka, 2028 Brown Hall, 5 p.m. Free  》 森岡正博

 「 herbivore 」は草食動物のこと。草食系男子、アメリカデビュー。

 ネットのうなずき。

《 チュニックを着た女性。

  あのさ、今流行の、あのデロッとした服、エイ(魚のエイ)みたいなシルエットの服、ちっともよくないんだけど。

  妊婦とか凧(タコ、空にあげるタコ、西洋凧)に見えませんか?

  みんなすごく太って見えるよね……とくに巨乳の人が着てると、どデブに見える。

  こんな流行、はやく立ち去ってほしい。 》 姫野カオルコ

 ネットの拾いもの。

《 ガリガリ君のコーンポタージュ味を暖めて牛乳と塩コショウを加えたらめっちゃおいしいコーンスープになった。  》