フェルマーの最終定理が解けるまで

 ふとんのぬくもりがここちよい……あさ。

 アミール・D・アクゼル『天才数学者たちが挑んだ最大の難問 フェルマーの最終定理が解けるまで』ハヤカワ文庫2003年初版を読んだ。350余年も解けなかった難問。

 訳者吉永吉正のあとがきから。

《 数学の中でもっとも広く知られた難問が、フェルマーの最終定理である。何といってもわかりやすい。問題の意味だけなら、小中学生にも理解できる。ところが、その表面的なわかりやすさの背後には、とてつもない深淵が口を開けて待っている。子供向けの外見に反し、本当は恐ろしい超絶問題なのだ。 》

 裏表紙の宣伝文から。

《 専門知識がないあなたに数学研究の面白さの一端を追体験させてくれます。 》

 読んでみた。

《 フーリエの周期関数を複素平面に拡張することで、これれ二つの数学の分野を結びつけるとともに、保型関数とモジュラー形式の発見がもたらされたのである。 》109-110頁

《 しかしながら、素因子分解のアイデア、すなわち方程式を因子の積に下ろすという考え方は、再び取り上げられることになる。 》111頁

《 保型形式は、その内部に多くの対称性を持つ、非常に、非常に奇怪な創造物である。 》136頁

《 ある種の楕円曲線はどういうわけか複素平面およびそこでの双曲型空間における多くの対称性を持った関数と関係づけることができる。なぜ、どのようにしてこうしたことが起こるのかはよくわからない。数学というもは、専門家にとってさえ、非常にこみ入ったものであり、その内的構造──美しい調和を持つ構造──はほとんどわかっていない。 》152頁

《 それは、保型関数複素平面上でそれが持つ多くの対称性が、何らかのあり方でディオファントス方程式と関係しているという直観であり、感触であった。 》160頁

《 しかし、何がフェルマーの最終定理を面白くしているのかと言えば、それはこの問題が文明の始まりから現代に至る数学の歴史に関わっている点なのである。そして、この定理の最終的な解決が、広範な数学の分野、数論以外にも代数学解析学幾何学そしてトポロジーと、実質的にすべての数学の分野と関連していたことだ。 》183頁

 ??? 数学を勉強したくなった。今からじゃ、無理無理。だよね。やりたいことが多すぎる。

 ネットの拾いもの。

《 山中教授が、子供のころに「ノーベル賞飴」を舐めていたかどうかが、重要だと思う。 》

《 そういえば今年のイグノーベル賞、スピーチジャマー以外をチェックしてなかったので、今見てみた。文学賞がナイスだった。受賞者は米政府監査院。「報告書についての報告書についての報告書についての報告書の準備を奨励する報告書についての報告書についての報告書を発行したことに対して」  》