to the Bar

 切り絵作家成田一徹氏の訃報に接し、昨夜は氏との出会いとなった『 to the Bar 日本のBAR64選』成星出版1998年初版をひもといた。東京、横浜、京都、大阪、神戸という大都市にはさまれてただ一軒、沼津市のビクトリーが海路の灯台のように仄明るい。

《 バーとはかくありたいもの。大都会に向けて、そう静かに発信しているような名店である。 》

 十年ほど前、『 RE-MASTER VOICE 青江三奈』ビクターエンターテインメントという洋楽歌謡曲のカバーを集めた二枚組みCDが出たが、ジャケットは成田氏の切り絵。氏の個展でお目にかかった時、「サインを入れ忘れました」と苦笑していた。寒中見舞いにはご母堂が昨年の夏に他界されたことが記されていた。

 一昨日の毎日新聞ホルヘ・ルイス・ボルヘス編『新編 バベルの図書館1 アメリカ編』国書刊行会の記事。

《 旧版の全30冊を合本にして6巻にまとめた第1巻になる。 》

 気になる出版社の筆頭が国書刊行会。さまざまなシリーズからいろいろな本を購入しているが一冊を挙げる。

  『バベルの図書館』 グスタフ・マイリンク『ナペルス枢機卿』1989年

  『世界幻想文学大系』 ジョルジュ・ベルナノス『悪魔の陽の下に』1975年

  『ラテン・アメリカ文学叢書』 オクタビオ・パス『弓と竪琴』1980年

  『ゴシック叢書』 デューナ・バーンズ『夜の森』1983年

  『フランス世紀末叢書』 レオン・ブロワ『絶望者』1984

  『ドイツ・ロマン派全集』 『ノヴァーリス』1983年

  『日本幻想文学集成』 『森鴎外』1993年

  『短編小説の快楽』 ウィリアム・トレヴァー『聖母の贈り物』2007年

 どのシリーズも高価なため悩んで一冊一冊を購入。ワクワクドキドキする本たちだ。本を手にする悦楽……ここにあり。。

 ネットの拾いもの。

《 小さい女の子がおじいさんにアンパンマンのぬいぐるみ指差しながら「うんぱんまん!」って言っておじいちゃんが「そうか…運ぶのか」って言って笑いそうになったけどその後カレーパンマンのぬいぐるみ指差して「キャリーパンマン!」って言っておじいさんが「こいつも…運ぶのか」って言って笑った。 》