耽読/耽聴

 新しいアンプ、「デノン プリメインアンプ PMA-1500SE」希望小売価格九万円を一昨日からじっくり聴いている。耽読ならぬ耽聴。十年ほど前に購入した同じデノンの同価格帯のアンプに比して、解像度がぐんと上がっている。モヤモヤした音の塊がキレイに分解されている。キレイ過ぎる印象もある。スピーカーの BOSE 55 WER の特徴が重なったせいかもしれない。聴き疲れしないからずっとかけていられる。ついつい夜更けまで聴きこんでしまう。

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で文庫を二冊。柳広司漱石先生の事件簿 猫の巻』角川文庫2010年初版、文藝春秋 編『心に残る人びと』文春文庫1996年初版、計210円。音楽を聴きながら後者を拾い読み。冷泉喜実子「明け方の電話」から。

《 仲人のお願いの件が終って、雑談の中に、稲盛さんが、ソ連や欧米へのプラント輸出で苦境をしいられているという話をされた。父は「どうしてそんなに労賃の高いところへ進出するのですか。私の友人なんて、皆、フィリッピンインドネシアで、安い人件費を使って大儲けをしていますよ」と、臆面もなく言ったらしい。すると稲盛さんは、「いや、そう言われるから、人件費の安い所へは行きたくないのです。私は、日本より人件費の高い所で、正正堂堂と勝負してみたいのです」と言われたという。これには父が完全に脱帽して、以後、「あれはエライ人や」と、口癖のように言っていた。 》

 稲盛さんとは京セラの創業者稲盛和夫

 夕方から展示室は地元のバンドの音楽演奏の録音室に。響きがいいので使わせてほしいと。

 ネットのうなずき。

《 昨日の名古屋オフでもさんざん話したのだけど『東西ミステリーベスト100』でのハードボイルド、特にネオ・ハードボイルドの凋落は納得できない。リューインの入ってないベストなんて、なあ。 》 太田忠司

《 二次会の話題は主として「東西ミステリーベスト100になんでアレが入ってないの」で、この話題だけで向こう20年は酒が飲めることが判明。っていうか「なんでアレが入ってないのトップ50」くらいの裏ムックが作れる勢い。  》 大矢博子

《 酒がなければ生きていけない。ミステリを読まねば生きる資格がない。 》

《 豊かな未来が見込み辛いいま、これまでに蓄積されてきたはずの文化的遺産を痩せさせないことを、そろそろ真剣に考えるべきではないでしょうか。 》 古書日月堂

 ネットの見聞。

《 ニューヨーク近代美術館が、ビデオゲーム14本をコレクションに加えたことを発表しました。 》

 ネットの拾いもの。

《 江戸時代のメイド喫茶、その特徴とは?  来店すると「お帰りなさいませ、お代官様」 》

《 12月かぁ。blogをずっと拝見している静岡のK美術館さんは今月で閉館ですねぇ。  》 退屈男