ナンセンス・ギャグ文学全集

 春霞。……だろうなあ。PM2.5じゃあないよなあ。空を仰いでブックオフ長泉店へ。18冊処分。300円くらいかな。420円。よしよし。買いたい本はなし。一昨日取り上げた『昭和の美術』、やはり売れていた。

 午後、三島プラザホテルで催された「フヨウサキナ:東北の未来をつくる女性と子ども応援プロジェクト』」からグラウンドワーク三島など四団体への助成金贈呈式に出席。

 ネットの見聞。

《 TPPには、「規制必要性の立証責任と開放の追加措置」という条項がある。それでTPP参加の是非をめぐる問題では、反対か賛成かしかないわけである。一部の産品をめぐる条件闘争などはTPPの恐ろしい本質を見誤ったものである。 》 兵頭正俊

《 あるていどのレベルまでなら、インターネットの情報だけでも、かなり詳しく知ることができる。いっぽう、誰も手をつけていない、未開拓のジャンルを見つけることは、どんどんむずかしくなっている。 》 文壇高円寺

《 成毛眞が『面白い本』(岩波新書)で次のように書いていた。 》 mmpoloの日記

《 『はい、泳げません』(高橋秀美著=新潮文庫)は間違いなく大爆笑してしまうので、電車の中で読むと大変なことになる。》 同

《 爆笑するどころか微笑すら浮かばなかった。成毛はどこが面白かったのだろう。 》 同

《 笑いについては、百人のおそらく百人の人が百個の意見を持っているのでしょう。 》 織田正吉『笑いとユーモア』ちくま文庫「あとがき」

 笑いをとるのはじつに難しい。人によって笑いのツボがまるで違う。ユーモア文学全集あるいはお笑い文学全集を私が組むとしたら、と空想することがある。川柳狂歌はさておき、夏目漱石もさておき、二十世紀後半以降の六十年から選んでみたら、と想像するのは楽しい。

 それでは候補があまりに多いので、ここは1989年以降、平成の四半世紀に限定にしたい。笑い自体、大笑哄笑から微笑苦笑そして嘲笑までじつに幅広い。よって、微苦笑あるいは愉快なナンセンス・ギャグを主にしたい。

 先だって読んだ田中啓文の「私立伝奇学園高等学校民俗学研究会」三部作は、大法螺=ナンセンス・ギャグがテンコ盛り。彼には『銀河帝国の弘法も筆の誤り』ハヤカワ文庫のようなSFおバカ小説がある。霞流一鯨統一郎森奈津子といった面々は、ミステリ・SF方面ではよく知られているが、ここはマンガ界から吾妻ひでお失踪日記イースト・プレスいしかわじゅん『瓶詰めの街』角川書店を加えたい。

《 面白くて面白くて、泣く暇も震える暇もありません。 》 『失踪日記イースト・プレス2005年4刷帯、菊池成孔

《 ……読み終えた私は、ふうと息を吐き、笑いすぎて痛くなった頸の筋肉をマッサージした……。 》 『瓶詰めの街』角川書店1994年初版帯、大沢在昌

 ふと思ったけど、ナンセンス・ギャグ絵画……ちょっと思い浮かばない。それこそ「誰も手をつけていない、未開拓のジャンル」かも。

 ネットの拾いもの。

《 探偵小説が幅を利かせ気味な105ミリ×148ミリの桃源郷 》