鷲巣繁男『戯論(けろん)』薔薇十字社1973年初版の副題は「<メディアム加藤郁乎>あるいは詩をめぐっての逍遥游」。目録は以下。旧字体だけれど、変換多難なので、ここでは多くを新字体で表記。
《 連続講談 獨相撲郁乎雑俎 読み ひとりずもういくやのざつそ
聖体礼儀 後世荒流耶異聞 読み のちのよもあれるやいぶん
田園夢譚 無何有牧歌迷論 読み むかうなるぼっかめろん
南無三宝 摩訶涅槃入門頌 読み マーハーニルヴァギナガーター
天下無双 郁乎兒加藤流讃 読み イクヤールカトールサン 》
本文五百頁余の半分以上を占める「連続講談 獨相撲郁乎雑俎」は、「ダニール・シメオノヴィッチ・ワシリースキー猊下による大世紀巷話・講談的文学架空公演」と銘打たれている。演題。
《 第一席 伽と云う悪魔祓いの郁乎之介が事
第二席 イクヤヌス・カトゥルス・キクイティウスが神聖痙攣の事
第三席 イクヤヌス・カトゥルス顕現変容の事
第肆席 郁乎道人が天に升り地に入り詩を求めてあまねき事
大団円 イクヤヌス・カトゥルス詩伯終末領主となるの事
並びに人の世の終りの事 附けたりイクヤヌス・
カトゥルス化してイクヤノザウルス博士となりイ
クヤヌスの句を解読の事 》
《 第一席口上「げに物の化の充ち溢れ十方世界騒がしき さればとダニール発心して一本刀土俵入」
第二席口上「石碣を開いて百八の魔君を走らし 郁乎石砕けて綺言十方に散る」
第三席口上「いざわれら言語道断殴りこみ ゲバラ死すともゲリラは死せず」
第肆席口上「もろびとよ字引片手に書を読め かかるバベルの世にし生くれば」
大団円口上「驚倒す宇宙惑乱の後 紫電一閃人語を解す恐竜の春」 》
口演者、助演者は今回見送り。面白いので書き写したけど、どうなんだろう、他の人は。本編はいつか読むつもり。
新しい収蔵庫へ貸倉庫から美術品を搬入。曇天のもと雨は降らず、一安心。とりあえず収納しただけ。これから時間をかけて整理。それにしても、あるなあ。
ネットの見聞。
《 国破れて山河あり。山河などあるか。放射能汚染の、除染の対象が、あるだけだ。 》
ネットの拾いもの。
《 引っ込み思案の人のパーティーでは、カーテンの陰に人がびっしり…。 》