アフリカ農場

 立秋。暑い。家こもり。

《 ディネセン=ブリクセンの名前はいろいろなところに出てくる。川端康成ノーベル賞を獲った1968年、エドワード・サイデンステッカーは「川端が他国で知られないのは、日本でカレン・ブリクセンが知られないのに等しい」と書いた。 》 藤原編集室

《 この話を紹介しているのは、山口昌男『本の神話学』(中公文庫)。現代の物語作家としては躊躇なくブリクセンとボルヘスを挙げるという山口は、その「登場人物の神話化による処理の巧みさと、クライストの系譜をひく人形劇的舞台の設定、物語作者としての語り口」を称揚する。 》 同

《 『暗い時代の人々』(ちくま学芸文庫)のハンナ・アレントも、ヤスパースブロッホベンヤミンブレヒトらとならべて、ディネセンを取り上げ論じている。 》 同

《 「世界は語られることを待ちのぞんでいる物語、事件、出来事、奇異な突発事で満ちている。それらが語られないままでとどまっているのは、ディネセンによれば、想像力の欠如のせいなのだ。・・・生活を想像力の中で繰り返すことをしなければ、人は決して充分に生きることはできない」 》 同

 三十年前、デンマークの女性作家、カレン・ブリクセン『アフリカ農場』工作舎1983年初版を新刊で購入。帯から。

《 [英語版+デンマーク語版]両テキストにより二重言語作家の精神のアラベスクを訳出 》

《 渡辺洋美さんという北欧文学を専門にしている友人が、工作舎でブリクセンを翻訳出版してほしいと言ってきて、これを刊行した。いまから30年前のこと。著者名はカーレン・ブリクセン、タイトルは『アフリカ農場』とした。ほとんど売れなかったのだが、これがぼくのブリクセンとの初めての出会いだったのである。 》 松岡正剛

 全五章のうち四章まで読んだ。暑いので休み休み。黒い顔をぬっと出す未知のアフリカ(ケニヤ)。

 ネットの見聞。

《 私に言わせれば、海洋資源大国はまったくの幻想です。あるいは、政治家、官僚、企業、学者が一体となって作り上げた「神話」と言ってもいい。なぜなら、いわゆる海洋資源は本物の「資源」ではないからです。 》 石井 吉徳(東京大学名誉教授地球物理学者)

《 私自身を含めて、学者は本来なら科学的に証明できる事実を語らなければなりません。ところが、最近は御用学者ばかり増えている。その構図は、根拠なき「安全神話」で国民を欺き、福島原発事故を招いた「原子力ムラ」にそっくりです。 》 同

 ネットのうなずき。

《 この期に及んで「原発再稼動」と唱える片は、国益がどうのとかおっしゃるが「お金が欲しい!」と言ってるだけのこと。それに賛同して、おれなんかを「放射脳」と誹謗するかたは「小金が欲しい!」と言っているだけのこと。おれは「命が惜しい」。 》 藤岡真

 ネットの拾いもの。

《 この最初の首都を「もう1回!もう1回!」という声が高まって作られたのがアンコールワットか…。 → カンボジア「幻の都市」の遺跡発見 アンコールワットより300年古い。 朝日新聞 》