表紙に金魚の絵のある本

 未明の雨が上がって清澄な大気。嵐はまだか。暑い中、ブックオフ長泉店へ自転車で行く。堀田善衛ゴヤ I〜IV 』朝日文芸文庫1996年2刷、1994年初版、アーヴィング『アルハンブラ物語 上・下』岩波文庫1997年初版帯付、計630円。こういう長い本、いつか読むだろう。ネットに書き込み。

《 パッと見てホッタヨシエという名のお料理研究家が出した、「ゴーヤ」に関するお料理ブックと間違わないように、お願いしま〜す。 》

 先月、知人女性が書いていた。

《 表紙に金魚の絵が描いてある本は、見つけると必ず読むけれど、今の所、ハズレなし。 》

 北村薫宮部みゆき 編『名短篇、ここにあり』ちくま文庫、同『名短篇、さらにあり』同が金魚の絵なので、本を探したが見つからなかった。ヘンだなあ、と不思議がっていたら、年配の知人女性から戻ってきた。貸してあることをすっかり忘れていた。その方の知り合いの九十四歳になるおばあさんが活字中毒といっていい人で、読む本がなくて困っていると耳にして、何冊かを段ボールに入れてお貸しした。その中にあった。この二冊を今度は知人女性にお貸しすることになる。私は持っていないが、室生犀星にも金魚の絵の本がある。『蜜のあはれ』。これがまた……壇蜜じゃない。

 『名短篇、ここにあり』の一作目は半村良「となりの宇宙人」。主人公は事故で左腕を骨折、自宅療養中。

《 会社を休んでもう一週間たつ。することがなくて、テレビばかり見ているのだ。新聞も週刊誌もお伊勢さんの暦も、読めるものはみんな読み尽している。となりに貞さんが出勤する前につかまえて、何か本を借りなければ、どうにも時間が潰せないと思った。 》

 聞いたような話だなあ。流れで再読。現代物だけれど、まさしく落語だねえ。いいねえ。引用したいところろが多すぎてあきらめた。

 『名短篇、ここにあり』に収録の吉村昭「少女架刑」は、11日に紹介した『日本幻想文学大全 幻視の系譜』にも収録されている。

 ネットのうなずき。

《 けど今はもうブログなんて流行らないのかしら〜? みなさんフェイスブックで盛り上がってる? フェイスブック音痴の私はそちらの世界には行かれないわ〜。なんかあの両側に枝分かれしてる画面がどーしてもダメ。気が向いたら更新するブログと気が向いたらつぶやくついったーで細々と生息していくわ。 》 青井夏海

 ツイッターフェイスブックもやる気なし。

《 今の住まいに引っ越したのを機に、エアコンと洗濯機を買い替えたら電気代がびっくりするほど安くて(前年比)腰を抜かしている。省エネってこういうことなのか。となると冷蔵庫も買い替えたくなるのが人情だが、17年間使ってるんで償却済みだと思いつつ、どこも壊れてないので踏み切れない…。 》 大矢博子

 小型冷蔵庫を四半世紀余り使っている。壊れないので買い替える気になれない。『名短篇、ここにあり』二番手は黒井千次「冷たい仕事」。旧型の冷蔵庫の内側に張り付いた氷を溶かして取り除く話。しみじみワカル。

 ネットの見聞。

《 15日、国内の稼働原発は約1年2カ月ぶりにゼロとなる。 》

《 「一番いいのは逃げること。放射能と闘っても勝てない。放射能は強い。いくら除染しても人間には消せない。逃げるしかない。、、放射能管理区域のような汚染地帯から子どもを含めすべての人に逃げて欲しい」小出裕章 》

《 はがきは計9枚。山頭火が九州を巡った旅の途中で、熊本市の友枝寥平(りょうへい)氏に宛てている。「何といっても行乞(ぎょうこつ)ハ辛(つら)い」と旅の苦労をぼやいている一節もある。 》 朝日新聞

 行乞(ぎょうこつ)とは行く行く物を乞う意。それはしたくない。

 ネットの拾いもの。

《  歌手華原朋美が14日、世界遺産・東寺で行われた「東寺音舞台」に参加した。← DXかと思った。 》

 まだ行ったことがない聖地。