先だっての電話で、味戸さんの挿絵に相応しい日本の作品として、まず川端康成「片腕」を候補に挙げ、それが収録されている『眠れる美女』新潮文庫を17日に郵送した。昨晩、味戸ケイコさんからメール。
《 「片腕」何度か読み返しました。 》
《 不思議な雰囲気をたたえた幻想作品ですね! 》
ほかには? の依頼に応えて短い一篇をコンビニでコピーして郵送。ほかにはないかなあ、と本棚からあれこれ本を取り出し、パラパラと読む。これはかなり困難だ。でも、楽しい。
昨日ふれたアルフォンス・アレー Alphonse Allais(1854-1905)『悪戯の愉しみ』福武文庫1990年3刷を読んだ。悪戯(いたずら)というより意地悪といったほうが合っている気がする。苦笑、噴く笑い、いろいろだ。「旅のすさび」の一節。
《 恋人たちよ、つづけたまえ。しっかり愛し合うんだよ。きみ、いいかね、その手をいつまでも彼女の手のなかに置いておくんだよ。そいつを彼女の顔に、それも荒っぽくもっていくよりもその方がましだからね。 》
「結婚生活の悲惨」冒頭。
《 世の中には、ペルシャの詩人が語っているバラの香りのするジャムを塗りたくった棒のごとき女がいるものだ。どこをつまんでいいか分らない。 》
「廃物利用」の結び。
《 死後、遺産相続者にたいしてやれるみごとな悪ふざけのことを考えて、彼は死の寸前まで大いに慰められたに違いないし、おそらく最後の息は笑いとなって吹き出されたのであろう。 》
山田稔の「訳者あとがき」から。
《 またアレーには長編もニ、三あるが、彼の本領はなんといってもコントである。その数は千数百に達する。 》
ネットの見聞。
《 N経新聞から依頼メール。あるテーマに沿って漫画作品を10点以上選び、上位5点に推薦文を書いて欲しいという依頼だ。ふむふむと読んでいったら、最後にとんでもないことが書いてあった。「なお、今回は選者の方々に謝礼等はお支払いしない形式の取材として予定をしております」どんな形式だ。 》 いしかわじゅん
新聞や出版社からの依頼は原稿料が出るけど、テレビはそんなことないなあ。一日仕事だけど。世間に顔が売れるから、という理由かな。昼前、近所の電気屋へ電球を買いに行ったら、おかみさんが「NHKテレビ、長く出てましたね〜」。
《 1970年代は、吾妻ひでおとファン層がかさなっており、作品内で吾妻ひでおと「抗争」があった。吾妻の作品『ななこSOS』には、石川をモデルにした”Dr.石川”というキャラクターが登場している。 》
『ななこSOS』を本棚から取り出し、……いかん、いかん、時間が潰れる。いしかわじゅんと言えば、この三作。『瓶詰めの街』『東京で会おう』『ロンドンで会おう』。どれもやったら愉快な小説だ。漫画は読んだことない。
《 相次ぐ雨台風のお陰で、福島の土地はすっかり除染されました。海に流れでた放射性物質は希釈され、全く影響ありません。と、発表されるやも知れないので、予め。 》 藤岡真
ネットの拾いもの。
《 終わっていいとも! 》
《 それでも「徹子の部屋」は続く。 》