「風の子造形教室展」ニ日目中日

 午前九時半過ぎ、友だちの車に同乗、長光寺へ。静岡新聞朝刊に記事が掲載されたので、ご近所の方も来訪。わあ、いいねえと感心しきり。賑やかで和やか。いい日和。午後五時帰宅。

 小笠原豊樹・訳『プレヴェール詩集』河出書房1967年初版を繙く。ジャック・プレウェールの詩は、予備知識不要でしっくり心に沁みる。たとえば「朝の食事」。

《  茶碗に
   コーヒーをついだ
   茶碗のコーヒーに
   ミルクをいれた
   ミルク・コーヒーに
   砂糖をいれた
   小さなスプンで
   かきまわした
   ミルク・コーヒーを飲んだ
   それから茶碗をおいた
   私にはなんにも言わなかった
   タバコに
   火をつけた
   けむりで
   環をつくった
   灰皿に
   灰をおとした
   私にはなんにも言わなかった
   私の方を見なかった
   立ちあがった
   帽子をあたまに
   かぶった
   雨ふりだったから
   レインコートを
   着た
   それから雨のなかを
   出かけていった
   なんにも言わなかった
   私の方を見なかった
   それから私は
   私はあたまをかかえた
   それから泣いた。     》