「煉獄篇」へ

 深沢幸雄の銅版画『地獄篇』シリーズ9点1956-1957年をあらためて図録で観る。四十センチ四方に満たない大きさだけれども、豊かな想像力が漲って、ちょっと身を引く迫力。

 明後日の講演で展示するこまごましたモノを引き出しの中、戸棚の奥、机の下、段ボール箱そして本棚から出してまとめる。梱包してボストンバックに詰める。ふう。
 去年の暮れ、伊豆市修善寺の小学五、六年生を相手に「芸術はおもしろい」という題で一時間の話を依頼された。去年末から内容を組み立てては壊し、組み立てては壊しをしてきた。夢にまで出た。環境ボランティアなら話は楽だけれど、子どもの関心を逸らさないように何をすべきか。昨日の「地獄篇」から「煉獄篇」へ進んで、気持ちがしゃきっとしてきた。自分が面白いと思うことを開陳するしかないのだ。

 ボストンバッグとトートバッグに収めたモノは、どれも手に乗る小体なもの。新旧木版画(井上安治、奥野淑子、小原古邨、鏑木清方、高橋松亭、山本昇雲)、木彫(下山昇、伴正史ほか)、本(泡坂妻夫河鍋暁斎倉橋由美子内藤ルネ中村光蕗谷虹児)、グリコのおまけの木のオモチャ、万華鏡、マッチ箱、コーヒー缶(午後、見つけておいた自販機でBOSSの缶コーヒーを買って飲み、空にする)、箱根細工、空ビン、空のヤクルト(?)、小石、布、紙モノなどなど。覚えちゃいないわ。おっと忘れちゃいけねえ、タバスコの壜を台所から。ああ、まだ持っていくモノがあったわ。物置から出さなくては。

 ネットの拾いもの。

《 受験生の子どもの目に触れさせたくないもの。

  落雁。ドロップ。芥川龍之介蜘蛛の糸」。マック赤坂ら落選候補の政見放送
  花王アタック(よく落ちる)。ソチ五輪(ぜんぶ滑ってる)。 》