すっ飛んだ奇想の脱力小説「発酵人間」に影響されたのか、ヘンな夢ばかりをみた。ヘンついでに栗田信『発酵人間』に収録されている「改造人間」を読んだ。
《 いまどき、透明人間とか吸血鬼ドラキュラなど実在するものか、改造人間──魔山九郎とは嗤わせやがる。LSDと云う薬が、僅か○・○○五グラムで人間の魂をすっかり変えてしまうというが、その薬の作用によって魔山九郎が跳梁するなど、誰が信じるものか。 》
改造人間は発酵人間に比べていろいろな面で劣る。
久しぶりにアファナシエフのピアノによる『ブラームス 後期ピアノ作品集』1992年録音を聴く。静音と清音そして深い静寂。澄み切った杳かなる奥行き。いいわあ。時を忘れた。
《 すべてを零度の虚空へと解き放つ。 》 浅田彰
ブックオフ函南店へ自転車で行く。東駿河湾環状道路が開通したせいか、下田街道136号線はガラガラ。植田実『住まいの手帖』みすず書房2011年初版帯付、伊坂幸太郎ほか『蝦蟇倉市事件1』東京創元社2010年初版帯付、武満徹・川田順造『音・ことば・人間』岩波書店同時代ライブラリー1992年初版、松本清張『彩色江戸切絵図』講談社大衆文学館文庫1996年初版、アラン・アルバーグ『いつもお兄ちゃんがいた』講談社2001年初版帯付、計525円。
ネットの見聞。
《 石碑に書かれた記録や教訓は電池がなくても後世に伝わる。デジタル(だけ)じゃだめだねぇ 》
自転車であちこち巡っていると、神社には必ずといっていいほど石碑がある。忠魂碑などが多いけど、忘却の彼方の歴史的事項も記してあって、なかなか興味深い。源兵衛川の末の温水池畔にはイチゴ栽培の開発に尽くした人物の顕彰碑。石碑もいいけど紙碑のほうが大事。石碑は持ち運びできない。
ネットの拾いもの。
《 悪魔が来たりて夜眠る。 》