雨。用事も予定もない一日。お休みモード全開。オツムは半睡状態。半眼微笑ならぬ半睡微笑……ボケ老人か。部屋を行ったり 来たり、やっと選んだ種村季弘『雨の日はソファで散歩』筑摩書房2005年初版。種村氏の死後ほぼ一年後に出た。「謹呈 著者」 の紙片。十年経ってやっと読む時がきた。短文集。今の気分にぴったり。いろいろな思い出が甦る。が、それは省く。
《 死は時間によって腐蝕されない。しかし生は時間とともに老い、見る影も無く腐蝕する。 》 「若々しい死」
昨日記した北一明氏を思う。穏やかな種村氏とは違って晩年いろいろあったが、棺を覆って人生は完結、作品は遺る。
《 掃除の究極は自我の消去である。 》 「師匠」
至言だ。
《 しかしそろそろこちらもゴロリと寝て、世の中に寝るほど楽はなかりけり浮世のバカは起きてはたらく、としゃれこむ潮時 だろうか。 》 「ゴロ寝」
《 知る人ぞ知る画廊ビル中の第六天国である。物故した高名な美術評論家の女友だちが細腕一本で経営している小画廊。 》 「名無しの酒」
「空想ガレリア」。彼女は洲之内徹の助手だった。上條陽子さんの絵、中村宏の版画などを購入した。建物はもう無い。
《 運動選手がやたら速く走るときに出てくるドーパミンとか、ああいう活力感が唯一快楽だったという概念が変わっちゃう時に、 やはり綺堂が回帰してくるんじゃないですか。 》 「江戸と怪談」
岡本綺堂は最近も読み継がれている。活力感が唯一の快楽でなくなった二十一世紀。
ネットの見聞。
《 覇権転換を賭けた世界規模の戦争を世界大戦というが、第三次世界大戦の主戦場は、核などの兵器によるものでなく、 金融システムの主導権や金融兵器(愛国法311条)、QEなどドルの延命策をめぐる、金融の問題だ。第三次世界大戦は、 金融戦争としてすでに始まっている。日銀がQEをどう縮小するか、日米のQE縮小が債券金融システムの延命にどう影響するかは、 金融戦争(第三次世界大戦)の一部である。 》 田中宇
愛国法311条=”米国愛国者法第311条は、財務長官が外国銀行を「資金洗浄の主要懸念先(primary money-laundering concern)」 に指定する権限を与えている。”
QE=”GDP推計の速報値で、経済情勢を判断する重要な指標の1つである。四半期ごとに、当該四半期終了2カ月半後に内閣府が 公表する。”