「詩のこころを読む」つづき

 茨木のり子『詩のこころを読む』岩波ジュニア新書つづき。「生きるじたばた」の章で谷川朱俊太郎の言葉を紹介。

《 詩人は感動によってのみ詩を生み、感動によって人々とむすばれて詩人になるのである。 》 

 これまた詩人を画家に言い換えても通じる。

 画家は感動によってのみ絵を生み、感動によって人々とむすばれて画家になるのである。

《 浄化作用(カタルシス)を与えてくれるか、くれないか、そこが芸術か否かの分れ目なのです。だから音楽でも美術でも 演劇でも、私のきめ手はそれしかありません。 》 「峠」

《 花にはめしべとおしべがあり、虫の媒介によってやっと結実できることは誰でも知っていますが、それが人間の男女、 他民族間、文化現象をもさしつらぬく、いわば生命の「欠如の原理」であることまでは、ふつう発見できないわけです。 》  「峠」

 「欠如の原理」、フラジャイル(壊れやすさ)に通じる。「国土強靭化」とはえらい違い、いや正反対だ。

《 逃げるわけではありませんが、散文ですっかりときほぐせ分解できるものならば、それは詩ではありません。散文で解析 できないからこそ詩なのです。 》 「別れ」

 これまた詩を美術に言い換えられる。コンセプチュアル・アートなどという贅言が尻尾を巻く。

 朝は、蛍が飛び始めた源兵衛川の清掃指導へ。

 ネットの見聞。数学者森田真生とデザイナー原研哉の対談から。

《 森田真生  そもそも「マスマティックス」には「数の学問」という意味はありません。「マテーマタ」というギリシャ語が 語源で「最初から知っていたことをあらためて知る」という意味なんです。知らないことを知るのではなくて。

  原研哉   それは面白い。デザインもそうですよ。何かについてわからせるのではなくて、いかに知らなかったかに気づかせる ことが大事なんです。僕は勝手にInformationではなくEx-formationであるとか言っていますけど……。デザインの本質は、 目を奪うヴィジュアルやきれいな形を作ることではなく、普通の人々が既に身体や感覚を通して暗黙裏に了解していることを あらためて意識の俎上に上げて、わかり直すことなんです。そういう目覚めを生み出すきっかけを作るための ヴィジュアライゼーションがデザインなんです。 》
 http://www.takeo.co.jp/reading/dialogue/16.html

 アンドリュー・シスターズ The Andrew Sisters の「すてきなあなた Bei Mir Bist Du Shein」がずっと好きで、レコード、 CDで持っているけど、You Tube で Lindy Hop のダンサー Kevin and Carla に仰天。なんと滑らかなステップ。優雅な 流れ。脱帽。
 http://www.youtube.com/watch?v=Xe2UXccid40
 http://www.youtube.com/watch?v=5uBwm3FjdP0

 ダンスといえばポール・ダンサー Anastasia Sokolova がスゴイ。野生美と官能美の驚異的な合体。
 http://www.youtube.com/watch?v=c9FS1bxaGTg

 日本からはロボット・ダンスの蛯名健一だ。
 http://www.youtube.com/watch?v=cn-NsWRtaSY

 ネットの拾いもの。

《 アベノミクスの化けの皮が徐々に剥がれ、アベノリスクに転じる気配が強まる  》