「壁抜け男の謎」

 12日に終了した牧村慶子展で記念品として販売した新茶「余韻」を開封、飲んだ。香りがほわっとひろがる。口に 含むとやわらかな深みのある味が奥までひろがり、うーん、美味い。気持ちがまったりする。これぞ新茶の醍醐味。 製造元は沼津市の愛昌園茶舗
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 ブックオフ長泉店で二冊。岡本太郎宗左近ピカソ朝日出版社1980年初版帯付、須藤昌人『藍像(らんしょう)』 ちくま文庫2004年初版、計213円。

 スーパーの前で自転車をとめたところ、素敵な知人女性から声かけられた。ミステリ小説をまた読みたいという彼女 には鯨統一郎『堀アンナの事件簿』PHP文芸文庫がいいかな。別の女性には『SPIRAL めくるめく謎』講談社 文庫かな。また別の女性には西澤保彦『腕抜探偵』実業之日本社文庫。またまた別の女性には平松洋子の本。100円 の本でつながる人と人。安上がりだなあ。

 午後、用事を済ませて函南町丹那盆地オラッチェで女性二人とソフトクリームを賞味。この前来たのは一昔前。 コーヒーが飲みたいね、と三島楽寿園そばの店のテラスでコーヒーと雑談。すごく充実した一日、の気分。

 有栖川有栖『壁抜け男の謎』角川文庫2011年初版を読んだ。十五篇、バラエティに富んでいるが、好みの方向から ずれていて十分に楽しめなかった。いたしかたない。楽しめなかった本は贈れない。

 ネットの見聞。

《 真にイノベーティブな才能は、その人の出現によって、それまで「旧いシステム」に寄食していた何千人か何万人かの 面目を丸つぶれにしたり、失業に追いやってしまうものなのであるから、その出現が「既得権益者」によって妨害されて 当然なのである。万人がその出現を諸手を挙げて歓迎する才能などというものはこの世に存在しない。 》 内田樹
 http://blog.tatsuru.com/2014/05/14_0818.php

 北一明の陶芸を思う。内外の美術評論家、美術館関係者は熱い論評を寄せているけれど、国内の陶芸関係者、業者は 殆ど無視。北氏自身が言っていたが、彼の作品を認めると業界の序列が崩れてしまうから黙殺。さもありなん。