「ラインズ」

 午後、ブックオフ沼津南店へ自転車で行く。のんびり見はじめたらケータイで呼び出し。ケータイは 持ちたかあないわ。さっと見て戻る。安岡章太郎『放屁抄』岩波書店1979年初版函帯付、近藤富枝 『馬込文学地図』中公文庫1984年初版、計216円。

 やんごとなき用事が済んで、ああ喉が渇いた。もらいもののノンアルコール(ビールまがい)を飲んで みた。ビールと思わなければいいね。買ってまで飲みたいとは思わないけど。近所の酒店やスーパーで 飲んだことのない内外のビールを買ってきて小瓶一日一本を試飲中。好みに出合わない。私にとって今の ところ一番の好みはギネスの樽(?)生。小売店では買えない。バーで飲む。どの店で飲んでもうまい。 結局風呂上りには牛乳に戻る、か。

 昨日届いたティム・インゴルド『ラインズ 線の文化史』左右社2014年初版をじっくり読んでいる。 なかなか進まないが、ワクワクする。

《 植民地主義とは、非線状的な世界に線状性を押しつける行為ではなく、ひとつのラインに別のラインを 押しつける行為である。 》 19頁

 なんと魅惑的な指摘だろう。

《 私たちが住んでいる世界は、きちんと秩序づけられたシステムに収まりきらない豊かな線状性を示して いる。実のところ、世界はまさに、人が押し付けようとするどんな分類からも常に身をくねらせるように 逃れ、あらゆる方向へ緩やかに延びていくさまざまなラインなのだ。 》 89頁

 ネットのうなずき。

《 気がつくと、この国の空気は『カッコーの巣の上で』の精神病棟のようになってはいないか。 体制=国家の権限を強め、人々の自由を制限する政策が次々に打ち出されている今、ブロムデンのように耳 をふさぎ、口を閉ざしている人はどれだけいるのだろう。 》 藤原編集室

 ネットの見聞。

 23日にリンクを張った大飯原発運転差し止め判決への日本原子力学会の見解。
 http://www.aesj.or.jp/info/pressrelease/PR20140527.pdf

《 福島をどう描くか 「はじまりのはる」 端野洋子さん
  「経験の絶対化は非常に怖いことだと思っています。」 》
 http://mainichi.jp/feature/news/20140528mog00m040012000c.html

《 連絡船が沈み、多くの死者が出る。老人ホームが焼け多数の老人が焼け死ぬ。韓国の話ではない。 塔晶夫『虚無への供物』。そして、驚くべき犯人は―― 》 藤岡真

《 音楽業界がいかに終わってるか 》
《 CDプレーヤー売上は2001年には265万台売れていたのに昨年は約60万台。 》
 http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/shipment/index.htm

 ネットの拾いもの。

《 「身体祭り」 》
 卑猥な想像をしたけど……。
《 日比谷図書館で養老先生と森田くんとのトークセッション「身体祭り」。》
《 「身体祭り」は『日本の身体』と養老先生の『身体巡礼』の同時発売記念イベントなのであります。 僕の本はさまざまな身体技法のプロへのインタビュー、養老先生のご本は「墓マイラー」としての ヨーロッパの旅のレポートであります。死体の話は養老先生の独壇場です。 》 内田樹