「ラインズ」つづき

 ティム・インゴルド『ラインズ 線の文化史』左右社2014年初版は、実に豊かな、多様な刺戟を与 えてくれる。発見と視野の拡大の喜びを久しぶりに味わった。内容豊富なため引用したい箇所がその 時々の関心(感心)によってくるくると変わる。きょうはこの引用だけれども、明日になればころっ と変わっているだろう。

《 かつて連続した身ぶりの軌跡だったラインは──近代化の猛威によって──ずたずたに切断され、 地点ないし点の継起となった。 》 122-123頁

《 いまや私たちはネットを、織り合わされたラインというよりも相互に連結した点の複合体であると 考えるようになった。 》 132頁

《 徒歩旅行の実践によってできあがってゆく小道とは違って、そうしたラインは、ラインを往来する 交通に先立って調査され作られる。それらは概して直線的で規則的であり、力の結節点おいてのみ交わる。 土地を横断して引かれるので、それらは土地に織りなされている居住地のラインを踏みにじり、ずたずた にしてしまう。 》 134頁

《 すなわち関係とは、すでにどこかの場所に置かれてある存在どうしの連結ではなく、生きられる経験 の土地に軌跡をしるす道である。すべての関係は、ネットワーク上の点を連結することではなく、それぞれ が交錯する踏み跡の網細工(メッシュワーク)のなかの一本のラインとなるのである。 》 145頁

《 知とは、現実には誰にとっても、何かを横断しながら築き上げられるものではなく、何かに沿って前進 しながら育つものである。 》 165頁

 きょうは点の連結 → 網(ネット)に対するラインの絡み → 網目細工(メッシュワーク)からデジタル とアナログの根本的相違を考えている。

《 ペンで書くことはできても、タイプライターで描くことはできないからである。 》 200頁

 それにしても、こういう本を読むと私が直感的人間であって、いかに論理的実証的人間ではないかを痛感 する。まったくもって学者向きではないわ。

 ブックオフ長泉店で二冊。大石慎三郎『大江戸史話』中公文庫1992年初版帯付、吉村昭吉村昭の平家 物語』講談社文庫2008年初版、計216円。

 ネットのうなずき。

《 日本を守るもっとも大事な方法は、「やたらに敵を作らない事」です。四方八方に敵を作って、どう すんだ? 北朝鮮を味方にするのか? バカバカしいにもほどがある。 》 ネットゲリラ

 ネットの見聞。

《 筋肉は細い線維の束なのか 》 鯨統一郎

 ティム・インゴルド『ラインズ 線の文化史』を読んだのかな?

《 思えば「宇宙戦艦ヤマト」も「ガンダム」も戦争賛美アニメだよな。 》

 だから興味ないのか。

《 集団的自衛権 → 集団的暴力権 》

 ネットの拾いもの。

《 そしてよく言われているように当分が主体の菓子は相当やばい。 》 糖分

《 「日照、痛風が気持ち良い日本の木の家」 》 通風

《 ご遺体の搬送に宅配便を使用したことのある一般人って、いるかもしれん。
  クール便だな。
  郵便局なら、幽パックだな。
  らくらく引っ越しなら、極楽コースだな。 》