「ゴミと罰」

 昨夕、沼津市のギャラリーのグループ展の打ち上げに招かれるれ、居合わせた白砂勝敏氏に ティム・インゴルド『ラインズ 線の文化史』左右社をお貸しする。彼の板に引く抽象文様の 描線が、この本でまざまざと浮かんだ。彼自身何の気なしに生み出されるそれは、生きてきた 記憶の識閾下から呼び出された線。

 ネットの書き込み。

《 ひさしぶりにジル・チャーチルの名前を聞いたもんだから、浅羽莢子さんのことを思い出して しまった。他のものは読まなくてもいいから、『ゴミと罰』だけはぜったい読め! とか言ってた 彼女 》

 ジル・チャーチル『ゴミと罰』(浅羽莢子・訳)創元推理文庫1991年初版を読んだ。アメリカ のシカゴ近郊の住宅地で白昼、掃除婦が掃除機のコードで殺される事件が発生。動機不明の事件 に主婦たちはてんやわんやの騒動。平成元年の発表。

《 机の一番上の抽斗にいつも入れてある小さなカセットレコーダーに『大序曲一八一二』を入れ、 机の上に足を乗せてふんぞり返った。 》 87頁

 平成生まれにはカセットレコーダーがわからない。

《 「来月で三十八よ、お嬢ちゃん。今さら妊娠なんかしたら、どっかの男の股倉撃って、その まんま自分の口にピストル突っ込むわ。」 》 186頁

 三十八歳で妊娠、なんて四半世紀後の今ではおかしくもない。時代が変わった。それにしても、アメリカでも嫁姑の確執は 日本同様厳然とあることを知った。いやはや。

 ネットのうなずき。

《 この国では権威は廃れたが、そのぶん“世間”と呼ぶしかない、非知性的な二流の権威が猛威 を振るっている。これは本末転倒。 》 名越康文

 ネットの見聞。

《 メジャーリーグでもゴルフでもバドミントンでもクラシックバレーでも、世界に誇る日本人は 次々現れるのに、政治家の低レベルはいかんともしがたい。魯鈍レベルが権力を掌握し、破滅に向 かって一直線だ。 》 藤岡真

《 半田滋氏「安倍総理は不勉強か嘘つきか」。朝鮮半島有事に自力で邦人と在韓米軍家族を救出 するプランが20年前から存在した!?  》
 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/142292

 ネットの拾いもの。

《 ダイコンのゲノムを世界に先駆け解読
   http://news.mynavi.jp/news/2014/05/22/058/

  役者にも使えますか? 》

 ハシモトスズのマンガ、ネット・マンガに新鮮なスクロール作法。
 http://www.hasimotosuzu.org/planetarium/