網野善彦『続・日本の歴史をよみなおす』筑摩書房1996年3刷を読んだ。昔読んだ 日本史は何だったのか、と腹が立つほどの歴史観の逆転。これは興奮する。
《 これまでの歴史研究者は百姓を農民と思いこんで史料を読んでいましたので、 歴史家が世の中に提供していた歴史像が、非常にゆがんだものになってしまっていたことは、 疑いありません。 》 33頁
《 これまで、村は百姓によって構成されており、百姓は農民であるから農村である という一種の等式ができていた、村というとすぐ農村を思い浮かべるのが日本人の 常識になってしまっているのですが、この思いこみはすべて捨て去って、社会の実体を 考えなくてはならないのです。 》 34頁
《 選択されて蔵に伝わった文書の世界と、廃棄された文書の世界の間には そのくらいの大きな違いがあるのです。 》 45頁
《 これまでの歴史像は、こうした思いこみの上に描かれてきたのですが、 このような思いこみをすてて、農業以外の生業にも目をそそいで歴史を見直して みると、日本の社会がずいぶん違った姿に見えてくることは、これで多少は おわかりいただけと思います。 》 172頁
はい、確かに。ゆえに反発する人も多いだろう。陶芸の北一明の業績を思う。
戦後を振り返る、検証する企画が並ぶ。
《 『IDEA』No.367 : 日本オルタナ文学誌 1945-1969 戦後・活字・韻律 》
http://www.idea-mag.com/jp/publication/367.php
《 宮沢章夫ほか『NHKニッポン戦後サブカルチャー史』NHK出版 》
http://www.cinra.net/news/20141006-sengosubcultureshi
《 臼田 捷治『工作舎物語 眠りたくなかった時代 』左右社 》
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-86528-109-5.html
《 赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで 》
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2014/1028/1028.html
1950年生れの私にとっては、工作舎も赤瀬川原平も同時代。 工作舎の単行本は装丁が好みではなく、J・G・バラ−ド『残虐行為展覧会』 1980年は、バラードだから購入。表紙摺絵=西岡文彦。帯文が煽る。
《 世界で一番危険なSF 》
赤瀬川原平はずっと関心を持っている。北宋社で会ったが、その時に 『少年とオブジェ』北宋社1978年初版サイン入りを購入したのかは記憶があいまい。 まあ、有名、主流ではなく、知る人ぞ知る、に関心は昔も今も変わらない。
ネットの見聞。
《 米誌ナショナルジオグラフィックは9日までに、インドネシアのスラウェシ島に残る 洞窟壁画=写真、ロイター・共同=が、約4万年前に描かれた「世界最古の芸術作品」 となる可能性があるとの専門家の研究結果を伝えた。 》
芸術のヨーロッパ発祥の歴史観が逆転か。
ネットの拾いもの。
《 美人さんだよなあ、5秒喋らなければ。 》