「絵を売る」

 富士山初冠雪。上半分が雪模様。絵に描いたような。

 午後、沼津市の美術展の会場で展覧会を終えたばかりの年上の画家から アトリエへ慫慂される。友だちの車で訪問。絵とは何か、という初歩にして 根源的なことについて自説を話す。富士山に登るのに静岡県山梨県側 いろいろな道順があるように、絵を描くにもいろいろな方法、手順がある。 その一つが西洋で生れたデッサンから始めるもの。それだけがすべてではない。 何故に絵を描くのか。好きだから描く。それでいい。絵にはその人の歩んできた 人生が図らずも反映してしまう。自分の良しと思うまま、後は創意工夫して、 自分の納得のゆく絵を描くのみ。その絵を喜んでくれる人がいれば、それが最高。 そんな話をした。喜んでくれた。
 そこでは言わなかったが、良しと思う絵を買ってくれる人が現れるかが、次の 問題。そしてその次の問題は、気に入って続けて買ってくれるか。専業画家の 大変な苦労を知っているので、そこまでは言えなかった。

 ブックオフ長泉店で二冊。真鍋俊照(しゅんしょう)『空海のことばと芸術』 NHKライブラリー2002年初版、入間人間(いるま・ひとま)『探偵・花咲太郎は 閃かない』メディアワークス文庫2010年5刷、計216円。

 ネットの見聞。

《 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること 》
 http://webronza.asahi.com/synodos/2012100100002.html