「 美少女の美術史展 」

 正午自宅を出て静岡県立美術館で開催中の「美少女の美術史展」へ行ってきた。 午後五時帰宅。展示品では日本画山川秀峰がやはり良かった。という程度。 味戸ケイコさんの二点の絵、私なら他の絵にしている。何より驚いたのは、 私がフィギュアには殆ど魅力を感じなかったこと。根付も同様。これじゃあ、 しょうがねえなあ、とぼやいて続く常設展示室へ入って、これはヨカッタ。 ユベール・ロベールらの油彩の風景画に目を洗われた。銅版画もじつにいい。 これでバランスがとれた。結論。美(微)少女作品の掘り下げと探求が足りない。 鏑木清方らの明治の木版口絵が見落とされている(数点あったが)。
 http://web.thn.jp/kbi/kutiee.htm
 中村宏は、例えばこの版画のほうがふさわしい。
 http://web.thn.jp/kbi/nakam.htm
 フィギュアだったら伴正史の「思い出の作品より」の木彫少女像(私の所有)。
 http://www5f.biglobe.ne.jp/~ban/sankou.htm
 最も深い印象を受けた作品を忘れていた。吾妻ひでおななこSOS」の 原画。線がじつに美しかった。これは欲しくなった。販売場には河出書房から 出ている吾妻本が数種類並んでいた。気になっていた本で手にしたけど、 印刷と紙質に違和感があって戻した。今気づいたけど、宇野亜喜良がなかった。 これはおかしい。

 列車内での退屈しのぎは出久根達郎『古本夜話』ちくま文庫2003年初版。 再読だが、殆ど憶えて覚えていない。昭和末から平成初めの発表をまとめた 文庫オリジナル。当時の文章は好感が持てる。最初の「石ころのたぐい」は 歌人の山崎方代(ほうだい)。有名な歌人を知らなかったという話。 そんなものだろう、と思う。以前、沼津市の知人が私の知らない森達也の 講演会を催した。後日著作を読んで感心した。世間は狭いが世界は広い。 集中の白眉は「店主敬白」。なにかのアンソロジーに使いたくなる。

 ネットの見聞。

《 さすがはフランスで、大統領もオリンピックをよく理解してますよね。 立候補するのはあくまでも都市。国はそれを支持したり、支援したりする立場。 日本だと、総理がオリンピック立候補の責任者みたいな顔でしゃしゃり出てくるもんなあ。  》 松井計

 ネットの拾いもの。

《 元々人生スピード違反 》