「 長浜鉄道記念館 」

 種村直樹『長浜鉄道記念館』創元推理文庫1994年初版を読んだ。昨日の毎日新聞の追悼記事で 去年亡くなっていたことを知った。毎日新聞の記者だった。帯文から。

《 鉄道記念館で殺された男の手に浮世絵の断片が……
  十数年前、発見後消失した幻の廣重版画の原板!
  鉄道を上回る壮絶な追跡シーン 》

 期待を上回る面白さだった。他の小説も読みたくなった。

《 朝比奈は、ここ数年、旅をするたびに、地方都市が衰退してゆくような気がしてならなかった。(中略) 彼がそう感じるのは、県下三、四番目から一〇番目ぐらいの都市である。かつては大いに栄えた時代が あったことを思わせる名残りが町のここかしこに見え隠れするような、その地方の中核都市に、 彼の五感は、けだるい、疲れた雰囲気を感じ取るのだった。 》 8頁

 時は1989年だから、1980年代後半だ。そんな時から地方都市の衰退は始まっていたのか。

 ネットの見聞。

《 社会は自分と無関係に存在しているわけではありません。個々が思う通りに社会は形成され変化します。 私一人が何を考えても言っても無駄だと思う人が大多数なら、そういう社会になります。自分1人でも 本当に望むことを考え口にするという人が増えれば増えるほど、社会は多様性に応じる形に変わります。  》 中林香

 ネットの拾いもの。

《 「寝台列車に女性が飼い猫と偽り、体重50キロのライオンを持ち込む」ロシア 》

《 「バイクに乗っていた男が走行中に落とした入れ歯を探し、ハイウェイの交通を麻痺させる」スペイン  》