『 煙の殺意 』

 泡坂妻夫『煙の殺意』講談社1980年を再読。途中で内容を思い出し、二重の味わい。巧いわ。 本格から倒叙、ユーモアからサスペンスまで、感心の八篇。私のこの一篇は「糀山訪雪図」だ、 やっぱり。

 銅版画家林由紀子さんのツイート。

《 松井邦雄さん大好きだ。目次を見てるだけで足が1センチぐらい宙に浮く。心が何かに引っ張られる。  》

 未知の著者、松井邦雄『ヨーロッパの港町のどこかで』講談社1994年初版が古本屋から届く。 六冊の著書があるが、これは没後の出版。最近亀鳴屋から選集『ル・アーヴルの波止場で』が出た。

 ネットの見聞。

《 「紀伊國屋じんぶん大賞2015 読者と選ぶ人文書ベスト30」発表 》
 https://www.kinokuniya.co.jp/c/company/pressrelease/20150126140803.html

 四位にティム・インゴルド『ラインズ――線の文化史』左右社。これは刺激的だった。再読するだろう。 私から借りて読んだ造形作家白砂勝敏さんも面白かった、と。

《 他人のために生きなくていいんですよ。
  みんなが自分のために生きていいんです。
  でも、他人への攻撃だけは禁止しますね。
  社会はそれでちゃんと回りますから。
  ねっ!  》 古典的自由主義たん

《 この二日の大手メディア報道を通しで確認していると、二種類の「論理のすり替え」が 使われ始めていると感じる。一つは「相手側の論理や価値判断を踏まえて対応する」ことが 「相手の言い分を認める」ことになるという詭弁。そして「首相批判や政府批判は日本人を 殺害した武装集団を利する」という詭弁。 》 山崎雅弘

《 「国民の生命と財産を守る任務を全うする」ために憲法を改正し、武力行使を容認するという、 驚くほど凡庸な論理。過去に政治権力が、戦争の理由として例外なく使う論理と同じである。 「積極的平和主義」「積極的自己防衛」。 》 平川克美

 ネットの拾いもの。

《 アギーレ懐妊、寿退社……。 》