『 紫の雨 』

 昨日とりあげた福山知佐子さんの抽象画に「その絵は花の演繹」と書いたが、彼女は 前衛いけ花の中川幸夫を尊敬。中川幸夫の影響(滲み出る花の液体)を感じる。だから いけないというのではない。中川幸夫の作品との共振を感じる。この絵を彼が見たら、 にっこりとするかも知れない。個展に先立つ2012年3月30日に亡くなっているので、 叶わなかったが。

 本棚に日本画家福井爽人(さわと)の『紫の雨』三月書房2004年初版が目に止まった。 表題作を読んでみた。三頁足らずの文。インドで写生している時、見入っていた少年に 写生帖と色鉛筆を渡す。

《 小さな家を背景に、美しく色取りされた傘をさしている人物を描き上げた後、 しばらく考えてから紫色の線で雨を降らせました。 》

《 今、その小さな絵は私のアトリエにあります。 》

 雨から丸山圭子の1976年のヒット曲『どうぞこのまま』を連想。EPレコード盤の ジャケット写真は薄い紫の服を着た彼女。

《 ♪それは ばかげたあこがれか/気まぐれな 恋だとししても/雨は きっと  降り続く♪ 》

 そのレコード箱に佐々木好(このみ)のEP盤『ドライヴ』1982年。味戸ケイコさんの 描くジャケットは紫のうつむき加減の女性。LP盤『心のうちがわかればいいのに』1982年 と同じ。LP盤のほうが印刷がいい。同『にんじん』1983年、さだまさし『風見鶏』1977年、 同『私花集』1978年、霜越和夫『寺山修司詩集 愛さないの愛せないの』見本盤1976年、 どのLP盤も紫系の服の少女、女性。そうかあ。しかし、大方はターンーブルに載せたことがない。 ジャケットを見てるだけ。

 ブックオフ長泉店で二冊。赤城毅天皇代理人』ハルキ文庫2014年初版帯付、西村健『ゆげ猫』 講談社文庫2009年初版帯付、計216円。

 ネットの見聞。

《 仲井真前知事と安倍政権の契約を認めるか否かを問う知事選で翁長が勝利した段階で 安倍は沖縄の民意を真正面から受け止めるべきだった。

  だが、安倍は一顧だにしなかった。 》 晴耕雨読
 http://sun.ap.teacup.com/souun/16952.html

 ネットの拾いもの。

《 生協の雑貨カタログに「大容量保冷バッグ・2Lペットボトルが10本入る・ショルダー ベルト付きで持ち運び楽々」てのがあったが、2Lペット10本の重さを肩にかけるって それは「楽々」なの? 》

《 俺の前には酒がある、俺の後ろには空き瓶がある。ああ、酒よ父よ、この道はどこまで続く、 そして財布はカラ。 》