『 無用者の系譜 』

 『現代日本文学大系 78 中村光夫 臼井吉見 唐木順三 竹内好 集』筑摩書房1979年 6刷の唐木順三「無用者の系譜」を読んだ。昭和三十四年の発表。在原業平一遍上人妙好人芭蕉らが採り上げられている。

《 一遍の一遍たるところはその捨聖にあつた。聖道の教学はもとより、浄土の教義も ない。義なきを義とする義もまたない。法然にあつた天台との対抗意識、親鸞に残つてゐる 文章意識、修辞意識もここにはない。「万事を捨棄」する下根の行に徹しきつた。 わづかに自他一体、いや自他もない不二の、いや不二の二もない独一の、南無阿弥陀仏 だけが残つた。(中略)一遍といふ名は「一にして遍」から来てゐるといふ。一にして 遍なるものが念仏であつた。 》

《 芭蕉は捨聖ではない。此一筋だけは捨てえないところにゐた。しかし、一切を放下 しようとする、さういふ危いところでよく遊んだといへよう。 》

《 西行雪舟、宗祇、利休は、ここでは単に歴史上の先達ではなく、さびの世界に 席を共にする仲間である。歴史の協同態世界で芭蕉は彼等と庵を並べて住んだのである。 芭蕉にとつての現実とは反つてさういふ世界であつたといつてよい。 》

 古本屋にネット注文した『唐木順三ライブラリー III 中世の文学 無常』中公選書 2013年初版帯付が届く。1950円。上記文学全集と違って大きい字、やや開いた行間で 読みやすい。が、漢字は新字体、旧仮名遣いは新仮名遣いに。なんかスカスカな印象。 繁雑な字体が懐かしい。解説で粕谷一希は書いている。

《 『詩とデカダンス』と『無用者の系譜』の二つは、発想の面白さで読者を引っ張って いく著作だと思う。 この二作に比べれば、『中世の文学』『無常』の二つは体系的である。 唐木順三という作者はこの両方を見なければ全体像がわからない。 》

 『中世の文学』『無常』はしばらく時間を置いて。

 昼まで二時間ほど、源兵衛川下流部で以前根切したヒメツルソバの刈り取りと 新芽の摘み取り。石垣の上の歩道からおしゃれなおばさまたちから声をかけられる。 見上げて話をする。みなさん優雅なスカート姿……。きょうはいろいろな女性から 声をかけられる。なんだろう、あやしげ。土のう袋三袋。

 ネットの見聞。

《 古書店を中心に横尾のポスターが出廻っていますが、正規のポスターには必ず エンボススタンプ又はサインが入ってます。それ以外はさほど価値のないものです。 その区別を確かめて下さい。 》 横尾忠則
 https://twitter.com/tadanoriyokoo

 昨日芹沢光治良記念館で番をしていた時、友だちと美術のこれからが話題に。 油絵は無用物になる、印刷物それも広告やポスター類が人気になるだろうと答えた。 商業印刷物は、注文主から消費者まで厳しい目にさらされる。印刷物の性格上、 紹介されている商品が市場から無くなれば、商業印刷物も消える。市場から商品が 消えても記憶には印刷物が残っている。ポスターや包装紙などだ。そんな印刷物が、 これから美術品として注目されるだろう。上記、横尾忠則宇野亜喜良らの演劇 ポスターなど。そしてイラスト画。どの画が後世に注目されるか、興味津々。
毎日新聞夕刊の記事「演劇ポスター展 東京・渋谷で5月1〜6日」。渋谷のヒカリエホール ホールA。
 http://www.hikarie.jp/event/detail.php?id=2099
 【過去/未来/現在】資生堂が公開した日本女性の化粧の変遷100年がスゴイ!
《 なんと、モデルさんはすべて同一人物とのこと。メイク次第で、女性はこんなにも変わるんですね。 》
  http://feely.jp/18283/

《 29日朝、イスラエル軍 #IOF のブルドーザーで住居や家畜小屋を破壊され、 羊80頭を当局に没収されたイスラエル南部・ネゲブ地方のベドウィン集落アワジャン村 》  パレスチナ情報共同。JP
   https://twitter.com/palinfo_jp

 ネットの拾いもの。

《 安倍ちゃんの米議会演説の評価
  →本日の日経平均 マイナス538.94円 かぁwww 》

《 やべぇ、あると思ってた金、使っちゃったの忘れてた。金が無ぇ!! 》