「毒の園」

 昨晩、スーパーから出たところで見知らぬ女性から声を掛けられた。二十年ほど前まで やっていた私の店の団子をまた食べたいと。そんなに記憶に残っているのか。昔のことを 思い出して深酒をするはずが缶ビール一缶で爆睡。

 昨日ふれたソログープの「毒の園」を読んだ。毒草園に佇む美しい娘に恋した学生の話。 水木しげるが翻案した漫画があった。水木のは、江戸幕府による秘密の毒草栽培園だった。 そこの美しい娘に若い役人が惚れる……。結末は違っていた記憶。『妖怪たちの物語』ちくま 文庫1986年収録「怪奇死人帳」のなかの「5毒の園」だった。貸本漫画で読んでいた。 荒俣宏の解説が見事。

《 これに対し、水木しげるのまんがは基本的に「ファイン・アート(絵画)を原点とした。 端的に言って、水木まんがではキャラクターとか動きとかいうよりもまず、背景が問題だった。 画像が図と地とに分かれるとすれば、地を熱心に描き込む方向なのだ。 》

《 早い話、まんがや劇画をコミック・ストリップと呼ぶのは相当傑作な英語の洒落で、 これらはまさに重い衣裳を脱いだ(ストリップ)「つながり画面(ストリップス)」なのだ。 / そこへ行くとファイン・アートは、時間の流れに関係ない一枚絵で勝負するから、 ストリップとは逆にどんどん厚着厚化粧して画像をホットにする。 》

《 しかしこれさえ、ラパチーニの娘めいた「毒娘」という異様なキャラクターが無理矢理 挿入されるのだ。 》

 ナサニエル・ホーソーン「ラパチーニの娘」(『怪奇小説傑作集3』創元推理文庫収録)を 読んだ。「5毒の園」は、こちらの翻案だな。

 胸騒ぎがする……5・15事件か。朝刊は一面戦争法案。相手側からの視点が抜け落ちている。 そして沖縄本土復帰……。戦争ではまず基地が攻撃される。胸がドキドキ……食べ過ぎか。 やはり胸騒ぎ……ブックオフ長泉店へ少し持っていく。220円。二冊買えるな。いかんいかん。 向かいのスーパーへ。ジッポ・オイルを購入。値札剥がし用。しかし、剥がしたい値札がない。

 ネットの見聞。

《 「(年金は)最後の一人までお支払いしていく」とか……「(汚染水は) 完全にブロックしている」とか……「絶対に許さない。テロリストにその罪を償わせる」とか ……「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にない」とか……強い断定の表現が出てきた時には、 よくよく気をつけたい。 》 Shoko Egawa
 https://twitter.com/amneris84

《 十本もの重要法案を一括して済まそうというアベコベ首相の方針は、国会軽視以外の 何物でもない。与党議員は自らの役割を軽視されているのに、それでも笑顔で賛成するのだろう。 三権分立は崩壊の一途である。 》 想田和弘
 https://twitter.com/KazuhiroSoda

《 「説明もせず」にいて、黒木氏に法的な土俵に乗ってもらう事も辞さないと 顧問弁護士が書いています(訴訟証拠甲イ3)。代表取締役が説明出来ずにいるものを 弁護士が何をどうしたら被告を説き伏せることが出来るのでしょうか。提訴された以上、 納得いくまでやらせて頂きます。 》 黒木睦子
 https://twitter.com/mutsukuroki