「近時片々」

 朝、地震で目が覚め、ぼんやりしていた十時半、また地震震源箱根山。のんびり 寝てもいられない(寝ている時間か)。またまた搖れる。噴火〜。噴火〜といえば、 新幹線車内で火を浴びる人もいる。どちらもえらい迷惑だ。

 昨日の手製スピーカー「スワン」を設計した故長岡鉄男の月刊オーディオ雑誌『 STEREO 』 音楽之友社の連載はじつに面白かった。全部は単行本になっていないようだ。もったいない。 しかし、それに反応するのは五十歳以上か。この前読んだ藤原伊織『名残り火』文春文庫 にはその世代に受ける小道具がちりばめられていた。例えばジャズ。

《 地下への階段をおり、ドアを開くとマル・ウォルドロンのピアノ・ソロが最初、耳にはいった。  》 103頁

《 ピアノソロにジャッキー・マクリーンのサックスがすべりこんできた。 》 104頁

 これで演奏が『レフト・アローン』だとわかる。つづいて。

《 あらたに流れてきたのは、ウィントン・ケリーの「ケリー・ブルー」だった。 》 104頁

 このLPレコードは擦り切れるくらいに聴いている。友だちの車の音楽にいいかな、と CDを購入。聴いてみたが、レコードで聴き慣れた耳には薄い〜。

《 「これは、コルトレーンの『マイ・フェイバリット・シングス』だね」 》 176頁

《 「コルトレーンはアルトを吹いている。テナーはファラオ・サンダース。アルバム タイトルになっているほうではなくて、ヴィレッジ・ヴァンガードのライブだ。」 》 177頁

 ニヤリとさせる小技。

 昨日同行した内野まゆみさんのフェイスブックから。

《 かたおかさんのナツカシリーズではない3枚のイラストに感激。さすがプロ!上手い。 話していると根底に宇野亜喜良、内藤ルネ、銅版画家の林由紀子さんたちと似ているイメージに驚くが  この分野同行者が大好物の分野で二人の話の盛り上がり方を眺めているのが楽しかった。 あっという間に時間は過ぎて 再会をねがいつつお別れした。 》

 昨日の電車内で金子國義の絵から出て来たような若い女性に遭遇。白い肌。黒い前髪。 長い眉。猫のような眼。真っ赤なルージュ。眼福。それにしても、見渡せば八割の人は スマホを凝視。すごい光景だ。われら二人は景色を眺める。「お、廃墟」。なんだかなあ。

 ブックオフ長泉店で二冊。橋本治『宗教なんかこわくない!』マドラ出版1995年3刷帯付、 半村良『魔境殺神事件』祥伝社文庫1999年初版、計216円。

 毎日新聞夕刊、『日本占領史』中公新書で読売・吉野作造賞を受賞した福永文夫の発言。

《 「たかが6年8カ月の占領や『押しつけ』で駄目になるほど、日本と日本人はひ弱なのでしょうか。 それこそ、自虐史観では?」 》

 ネットの見聞。

《 しかし「捨て欲」に火がつくと、後先考えずにモノを捨てたくなる。ゴミの日の前日、 捨てられるものはないか部屋中を探しまわることもある。 》 文壇高円寺
 http://gyorai.blogspot.jp/

 この数日書いているように、私信の大部分を処分した。味戸ケイコ、加藤郁乎、上條陽子、 北一明、坂東壮一、深澤幸雄といった人たちからの私信等は、以前から個別に保存している。

《 誤解する人がいるが、僕は「反米」ではないし、日本が反米政策を取るべきとも思っていない。 そう思う人間が22年も米国に暮らすわけがないし、日本が米国と敵対して生き残れるわけもない。 僕が申し上げたいのは、米日関係が歪んだ主従関係にあり、 在日米軍の存在はその装置であり象徴であること。 》 想田和弘
 https://twitter.com/KazuhiroSoda

 ネットの拾いもの。

《 仏ほっとけ神かまわずの伝統は復活すべき(本音:法事するのめんどいんです←罰当たり 》

《 そうだ、宝くじに当たるように“たからくじ”とも読める八王子の高楽寺にお参りに行こう。 》

《 サンリオ有料ランド 》