「1969」

 午前、源兵衛川の月例清掃へ。帰宅途中にサイレン。黙祷。

 午後、知人からいただいた小さい額を倉庫から持ってくる。以前味戸ケイコさんからいただいた、 葉書よりも一回り大きい銅版画に合わせてみる。おお、ピッタリ。直に見る銅版画もいいけど、 額装カラス越しに見るのもまたいいわ。額とマットが作品の特徴をより鮮明にする効果がある。 「1969」と鉛筆で記されている。味戸さんのデビュー以前の作か。味戸さんの原点を感じる。 というよりも古い感じがしない。小さいモノクロの絵が、心の底にずしんと鈍い衝撃を及ぼす。 これはすごい。K美術館でも未発表。どこかで展示しようと思う。

 松田政男『風景の死滅』田畑書店1971年初版の増補新版が2013年に出版されていたことを知る。
 http://www.koshisha.co.jp/pub/item/%e3%80%8e%e9%a2%a8%e6%99%af%e3%81%ae%e6%ad%bb%e6%bb%85%e3%80%80%e5%a2%97%e8%a3%9c%e6%96%b0%e7%89%88%e3%80%8f

 手元の元版は本文290頁。ふっと開いた138頁の冒頭。

《 風景が情況を乗取った。 》

 今を感じる。

 ネットの見聞。

《 戦後70年 ここから変わった(3)…国民画家 》 読売新聞
 http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20150806-OYT8T50093.html

《 武雄市図書館にTSUTAYAの在庫が押しつけられる 》
 http://togetter.com/li/858068

《 この図書館の選書には「書物の価値」についての配慮がまったくありません。「誰かが儲かる」 からという理由で不要な本が買われ、「コストがかかる」という理由で価値のある蔵書が廃棄される。 知性や感性の成熟を支援するための制度に市場の原理が入り込むと何が起きるか、骨身にしみて知るべきです。  》 内田樹
 https://twitter.com/levinassien

《 TSUTAYAにとってカルチャーとは「新古書店にならんでいるもの」、コンビニエンスとは 「入手が容易な」、クラブとは「客がホスト・ホステス(宴の主宰者)の口車に乗ってお金を落とす場所」 を意味します(個人の見解です) 》 猟奇の鉄人
 https://twitter.com/kashibaTIM

《 武雄市図書館の新規購入蔵書がクズ本ばかりだと話題だが考えて見たら横で書籍販売してるのに ”商品力”のある本やDVDを”タダ”で貸すわけ無いよな。 》

《 人間の品性とは、自らが永遠に無知であることの強い自覚。自分よりも弱く儚いものへの慈愛。 最後に、ユーモア。 》 大野純一
 https://twitter.com/ohnojunichi

《 芸術や美術は、その人間が固定化してしまった常識や物事の捕らえ方を揺さぶります。 俗に言う感動といわれるものですが、その瞬間、知能の高低に関係無く人間は精神性の脱皮をします。 そこが社会性に於ける政治と芸術の根本的な差異です。私は、美術や写真界の業界政治に対し 嫌悪感がとても強いです。 》 大野純一