『増補 二十世紀を騒がせた本』

 昨日降った雪で、富士山は白い冠。うーん、美しい。
 昨日の毎日新聞、「今週のG読書」、村上春樹『職業としての小説家』への沼野充義の評から。

《 村上氏が雄弁に主張しているように、作家にとって何よりも大事なのは「良き読者」と「個人の資格」 である。賞によって作品の価値が増すわけでも、受賞者がより優れた作家に変貌するわけわけでもない。 作家にとって最高の勲章は作品そのものだ、と言ってきた。 》

 本を購入する時は書評などを気にする。が、美術作品を受賞歴などを参考にして購入してきたことはない。 あくまで作品本位。本は読まないとわからなないが、美術作品は見たまんま。味戸ケイコさんの絵、 故・北一明の茶碗など、自分の眼力だけを信じて購入。その作品の評価は後世の判断に任せる。 吉と出るか、凶=駄作と出るか、それがわかるのは死後、なのが心残り。

 紀田順一郎『増補 二十世紀を騒がせた本』平凡社ライブラリー1999年初版、前半を読んだ。

《 書物というものは結果的に──ラスキンのいったように──一時のためのものと永遠のためのもの という区別があるのは否定し難いように思われる。 》 13頁

 絵画にも言えると思う。味戸ケイコさんの絵はその両方の要素を併せ持っている。

《 システムがけっして自己総括を行わないということは、二十世紀の特質である。 》 26頁

 二十一世紀も残念だが、その残滓いや特質は変わっていない。

 ネットの見聞。

《 安保法「聴取不能」の議事録 与党判断で「可決」追記 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015101290070252.html

《 島尻新沖縄担当相に佐藤優が「存在自体が日本の恥」「吐き気をもよおす」と激怒! その理由とは? 》 LITERAX
 http://lite-ra.com/2015/10/post-1573.html

 ネットの拾いもの。

《 東京駅で東海道線から京葉線に乗り換えるまでに心が折れそうになる。
  永田町駅のなかを歩いていたらいつのまにか駅名が変わっていて狐につつまれたような気持ちになる。 》

《 来年にでも…「五輪は東京で開催不可能になりました」と言われても驚かないレベルになってきたなぁ……。 》

《 贅沢は言わん、贅沢は言わんが、道にひん死のアラブ石油王が倒れてて、 介抱したら死のまぎわにおれに油田を二つばかりくれないだろうか? 》