結城昌治『俳句つれづれ草 昭和私史ノート』朝日新聞社、きょうはお休み。
私は物事を理解する速さがずいぶん遅い。早くても一晩過ぎてからワカル（わかったつもり）。 昨日の毎日新聞、「今週の本棚」は、本屋へ走りたくなる本ばかり。きょうになって椿事と気づく。
加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』講談社メチエ 1890円 鹿島茂・評
伊藤剛『なぜ戦争は伝わりやすく 平和は伝わりにくいのか』光文社新書 864円 加藤陽子・評
展覧会カタログ『 Don't Follow the Wind 』河出書房新社 3240円
長谷川宏『日本精神史 上・下』講談社 各3024円 池内紀・評
米澤穂信『王とサーカス』東京創元社 1836円
他にもあるがこれだけで13,878円。うへえ〜。米澤穂信以外は文庫本になりそうにない。なる頃には 関心がなくなっているかも（それはないと思う）。まして地元ブックオフには出ないだろう。積ん読本が 大山脈をなしているのにまだ買いたいとは。見渡すかぎり未知の知の沃野が広がっている。
加藤陽子・評から。
《 既にこの本文中でも何度も用いてきた「コミュニケーション」の意味をここで押さえておきたい。 情報伝達を意味するインフォメーションとは異なり、コミュニケーションとは、伝える相手が誰かを認識し、 その相手によって情報の伝え方を変える行為に他ならない。 》
的確な定義だ。金曜日の踏切見物散歩でも視察対応でもそうだが、相手が何に関心があるのかをそのつど 判断し、話す（伝える）内容を変えている。なので、終えた後はグッタリ。
理解が遅いで思い出すのが、四十五年ほど前、個人出版社、冥草舎主人故西岡武良のお宅で拝見した、 故松山俊太郎の「我は愚鈍なるらし」で始まる色紙。自分のことかと、今もって鮮明に憶えている。
自転車でブックオフ沼津リコー通り店へ行く。文庫本を十冊も買う。池内紀『恋文物語』ちくま文庫1994年 初版、井上ひさし『巷談辞典』河出文庫2013年初版、乾くるみ『セカンドラブ』文春文庫2012年初版、 大竹昭子『図鑑少年』中公文庫2010年初版、久世光彦『時を呼ぶ声』学研Ｍ文庫2004年初版、谷口雅彦 『裸女の秘技絢爛絵巻』河出文庫2002年初版、東川篤哉『謎解きはディナーのあとで ３』小学館文庫2015年 初版、水上勉『死火山系』光文社文庫2008年初版、ミステリー文学館・編『幻の名探偵』光文社文庫2013年初版、 マーク・プライヤー『古書店主』ハヤカワ文庫2014年3刷、計1080円也。
さっそく谷口雅彦『裸女の秘技絢爛絵巻』河出文庫をめくる。いやあ、美女ばかり。眼福。
《 ストリップの魅力は、ここではないだろうか。視線が恍惚感を求めて止まらなくなるのだ。 鳴り響いた魂の鐘は、いつまでも鳴りつづけてしまう。そして、美しい肢体を眺めては、体の重なりや曲線を 強調して見せるポーズに、山々の連なる風景を想像してみたり、柔らかそうな肌に雪原のような透明感を 感じたりするのだ。こんな経験は、私だけではないだろう。 》 180頁
はい、たしかに。しかし、ストリップ劇場は遠くなりにけり。ああ、あの美女は今どこに。
ネットの見聞。
《 公募意見の９割が「原発多すぎ」 電源構成で異論「黙殺」 》 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201510/CK2015102602000124.html
《 10 untranslatable words from around the world 》 INDEPENDENT
http://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/10-foreign-words-that-cannot-be-translated-into-english-a6707226.html
「翻訳がぴったりできない世界の言葉」、６番が「積ん読」。
《 「モンタージュ理論」じゃないけど、映像はちっとも客観的ではなくて、組み合わせようによって、 いくらでも嘘をつける。だから、映像で歴史を語るときには、よほど慎重でないと、大変な過ちをやりかねない。 》 赤城毅
《 ちなみに、前の『映像の世紀』については、多少関わりがあって、知っていることもないわけではないけど、 あと十年ぐらいしたら話します。 》 赤城毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi
ネットの拾いもの。
《 ＮＨＫ 「新・映像の性器」 》
《 現代思想2009年11月号 特集=大学の未来
現代思想2011年12月号 特集=危機の大学
現代思想2014年10月号 特集=大学崩壊
現代思想2015年11月号 特集=大学の終焉←New! 》
