「風分子 - Invisible Shape-」

 午前中は昨日のネパール日本友好協会の人たち六人と座談会「ネパールの現状と今後の支援のあり方」に参加。 小学生、大学生を日本へ招待するなど教育への援助が、グラウンドワーク三島の主な事業になる。

 午後、ブックオフ長泉店で二冊。丸谷才一『持ち重りのする薔薇の花』新潮社2011年初版帯付、泡坂妻夫泡坂妻夫の怖い話』新潮文庫2008年初版、計216円。

 倉庫で額装の絵を額から外し、保存状態を調べ、空気を入れ替える。この前外してあった味戸ケイコさんの絵を 再び額へ収める。直に見ると、画面の迫力は格別。ガラス板アクリル板がいかに鑑賞を妨げているかを、 この時に実感。ガラスの隔たりは大きい。絵は直に見るべし、と直ぐに鑑賞できるのが所有者の特権か。 と同時に保存の責任も負う。

 木版リトグラフを手掛ける佐竹邦子さんから個展の案内状。題して「風分子 - Invisible Shape-」。
 http://g-tokyohumanite.jp/exhibitions/2015/1109.html

 彼女の作風の代名詞「風分子」の展覧会だ。昨日の本『 Don't Follow the Wind 』は「風を追ってはいけない」。 なんとも、なんというか、交錯する題だ。椹木野衣も佐竹邦子も多摩美術大学の教員。

《 生動力と構造力 佐竹邦子作品への視点 》
 http://web.thn.jp/kbi/satake3.htm

 半世紀以上購読している毎日新聞だが、新聞購読そのものを止めようかな、と思っている昨今、昨日の夕刊 「特集ワイド」には「辺野古埋め立て強行」「これでも民主主義の国か」の大見出し。小見出しは「『国』『私人』 都合よく使い分け」「補助金で『露骨な地域分断』」。その結び。

《 本土の住民はどう考えればいいのか。前出の江上教授は訴える。「辺野古移設問題は沖縄と安倍政権の問題ではない。 国民全体が『よそごと』と見ていたら、日本の民主主義は崩壊します。問われているのは国民の見識です。 》

 きょうの夕刊「特集ワイド」の大見出しは「いびつな『大日本病』」。小見出しは「戦前の価値観への回帰」 「極度に排他的な『愛国者』」「キーワードは『不安』」。最初に紹介されているのは、ブログでたびたび引用している 戦史研究家の山崎雅弘。

《 「これが国家神道の考えですが、伊勢神宮などが培ってきた伝統的な神道とはまるで別物です」と山崎さん。 》

 この特集でおお、と思ったのはここ。

《 付け加えれば、昨年6月には教育勅語を肯定的にとらえている下村博文文部科学相が会長を務める「人格教養教育 推進議員連盟」が発足したし、安倍晋三首相ら閣僚の多くが「神道精神をもって、日本国国政の基礎を確立する」と 綱領にうたう政治団体神道政治連盟」や、「美しい日本の再建と誇りある国づくり」を訴える運動団体「日本会議」の 国会議員懇談会にも名を連ねていることも見逃せない。 》

 全文を引用したいくらいだ。第一面の裏でこういう記事を全面で押し出している間は、購読をやめない。

 ネットの見聞。

《 TPP 日本を標的に「再協議」規定 「聖域」農産物に危機も 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201511/CK2015110602000128.html

《 ビジネス環境、日本は34位に後退 世銀16年版ランキング 》 日本経済新聞
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS03H0P_V01C15A1EE8000/

《 古川日出男が『女たち三百人の裏切りの書』で野間文芸新人賞を受賞(同時受賞は滝口悠生『愛と人生』) したという報に違和感を覚えるのはわたしだけなんだろうか。野間文芸賞のほうがふさわしいと思うんだけどなあ。 新人賞って……。  》 豊崎由美

 たしかに今になって新人賞とは。

 ネットの拾いもの。

《 しまったトリノ市か! 》