「風化と劣化」

 蒼天に純白の富士山。冬が来た。熱海駅からバスで熱海梅園へ。澤田政廣記念美術館も訪問。古ぼけた印象。 時代の変転に侵蝕され、風化してゆくものたち。歳月とは残酷なものだ。バスから見える寂れた店舗と建物。 無頓着に混在するピカピカの新築と古び劣化した昭和の建物。商店街を前後左右に混線する観光高齢者たち。 函南駅を挟んで、のんびりした三島とのえらい違いが面白いといえば、面白いが。

 『「新青年」趣味』16号(『新青年』研究会)1500円が届く。早速送金。

 You Tube寺井尚子のヴァイオリンによる「アルビノーニアダージョ」を聴いて、音色にもう少し 色気が欲しいなあ、とつまらぬ感想をいだき、管弦楽の演奏を聴きたくなり、久しぶりにそのレコードをかける。 聴いているのはパイヤール室内管弦楽団。洗練された軽やかな気品。
 https://www.youtube.com/watch?v=FLsFxS-BJ-s
 https://www.youtube.com/watch?v=s2OskzUTZxA

 たしかカラヤン指揮もあった記憶。カラヤンのは重厚だったな。あった。
 https://www.youtube.com/watch?v=zuh3WyfVL2M

 女性歌手のものも聴いたけど、うーん、色気がなあ。で、イタリアの往年の名歌手ミルバ MILVA の 「愛遥かに」「ベラ・チャオ」を聴く。凄艶。女豹じゃ。
 https://www.youtube.com/watch?v=y4LIQz80yEE
 https://www.youtube.com/watch?v=0Cg-KfIl8IQ

 ならば好敵手、オルネラ・ヴァノーニ Ornella Vanoni を聽かなくては、な。
 https://www.youtube.com/watch?v=z4nhDtkzhRg
 https://www.youtube.com/watch?v=dHL3JzN_z30

 ネットの見聞。

《 アドニス版「虚無への供物」掲載の「小説推理」05年1月号を間違えて処分したかと思っていたが、 見つかったのでずいぶん遅まきながら読んだ。いやもう臆面もないくらい趣味全開ですな。 ただ、これ、4回掲載されたうちの2回分だけなのね。できればこの路線で全編書きあげていてほしかったなー。 》  竹本健治
 https://twitter.com/takemootoo

 『小説推理』05年1月号双葉社を取り出す。もう十年経つのか。

 ネットの拾いもの。

《 秋晴れか冬晴れか…… 》