『松平修文歌集』

 現代歌人文庫『松平修文歌集』砂子屋書房2011年初版を読んだ。デビュー歌集『水村(すいそん)』全篇の他、 三歌集からの自選を収録。氏から一文を依頼されて改めて読み、「水村(すいそん)」の音から戯れ言が浮かんだ。

   見渡せば花も紅葉もなかりけり水村山郭酒旗の風

 上の句は藤原定家の和歌から、下の句は杜牧の詩「江南春」から採った。俳句には服部嵐雪の「沙魚(はぜ)釣るや 水村山廓酒旗の風」がある。まあ、そんな戯れ言が浮かんで、「水村(すいそん)」から花鳥画日本画絵師、小原古邨 (おはら・こそん)に(松平修文氏は日本画家でもある)、対語の「山村(さんそん)」からクラシックのピアニスト、 サンソン・フランソワの個性的な演奏が浮かび、さらには谷岡ヤスジのマンガの「村(そん)」へと連想が向かったが、 これは無理筋だな、と取り消し。

 デビュー歌集『水村』雁書館1979年初版収録の短歌をもとに拙文を組み立てるつもり。『水村』から引用予定の短歌。

《  みづうみへゆく道のべに吹かれゐる草のいっぽんとなりて枯れたし
   あなたからきたるはがきのかきだしの「雨ですね」さう、けふもさみだれ
   水の辺にからくれなゐの自動車(くるま)きて烟のやうな少女を降ろす
   睡蓮の芽をもちかへる小女子は雲かかる高層住宅にすむ
   雪解水におしたふされて百本の桜木は夜の河ながれゆき
   きみにしか解らぬ言葉つらねたる文をぬすみてゆきし風あり
   誕生日の少女のまへにはこばるる皿に殺されしばかりのけもの  》

 原稿用紙五枚弱を仕上げる。仕事はす早く。後日推敲。

 沢田研二=命の知人女性にテレビ放送をメールで知らせた。返事の冒頭。

《 なんと、ジュリー生誕日に再放送! 》
 http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/o1821/

 誕生日ではなくて生誕日とは。すごいなあ。

 ネットの見聞。

《 印刷物の値段を10分の1にしたのは“ジョブズの申し子” 》 プレジデント
 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160613-00018206-president-bus_all&p=1

《 見たものが絵の中で「運動」し、「変容」することは、「絵を崩す」こととは違う。

  そして私は素描を「本画」のための「下描き」や「習作」とは考えない。

  昔は強く鋭い線に惹かれたけれど、今は以前よりずっと筆圧の弱いあえかな線を引くことや「描かない部分」 に興味があるから、とも言える。 》 福山知佐子
 http://chitaneko.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/index.html#entry-106801052

《 「政治家になりたいという人にどうしても敬意を持てません」という質問に「党営選挙のせいで 『自力では議員になれない人でもイエスマンであることを執行部に誇示すれば議員に就職可能』な仕組みのせいです」 と回答。 》 内田樹
 https://twitter.com/levinassien/status/742197401822203906

《 株が下がれば年金投入、下がってまた年金。これまで安倍政権が厚労大臣を使ってやってきたのはそういうこと。 消えた年金問題などよりはるかに深刻な「消えゆく年金問題」。安倍政権は国民から隠すため例年6月の1-3運用実績公表を 参院選後に先延ばし。この事実を多くの皆さんに拡散してもらいたい。 》 小沢一郎(事務所)
   https://twitter.com/ozawa_jimusho/status/742182452072828928

 ネットの拾いもの。

《 マスコミひでえと思ったらテレビから一ヶ月でいいから離れてみよう。 「なんであんな狂ったようにテレビ観てたんだろう」と思うこと間違いなしですぞ。 》