「貸し出される絵」

 沼津市のギャラリー・カサブランカで展示されていた味戸ケイコさんの絵が戻る。遠方からのお客もあって成功と 言えるだろう。貸し出しされる絵は幸せだ。世の定めとはいえ、秘蔵じつは埋蔵=忘却される絵のなんと多いことか。 代が変わればお蔵の美術品は死蔵に。骨董屋が喜ぶウブいモノだ。そんなことを考えていたらこんなニュース。

《 ニューヨーク近代美術館(MoMA)は26日、ピカソジャクソン・ポロックと並んで、日本発祥の「絵文字」 を常設展示すると明らかにした。 》 ロイター
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161027-00000073-reut-int

 アート、美術、芸術の領域が拡大拡張しつつ、重心の移動により、領域から脱落、不要〜忘却されてゆく作品がある。 容量には自ずと限界がある。何が外されてゆくのか。また、何が選ばれ掬されるのだろうか。忘却の底から発見され、 浮上する作品は何か。過大な期待は持たず、自分の審美眼を信じて将来の鑑賞者に託す。
 アート・ビジネス界とは関わりのない優れた作品を私は探す。商品としてアートを見ると、将来高く売れるように 仕掛けようというおかしな野望を抱いてしまう。株じゃないんだ。審美眼が狂うことを危惧して販売には関わらなかった。 といって優れた審美眼を私が持ち合わせているわけではない。ただ名作傑作と言われる美術品はできるだけ見てきた。 どこが優れているのかわからなくても、とりあえず目を凝らした。おかげで二十代前半にはその魅力が全く不明だった 安藤信哉の絵の独特の魅力に、人生の半ばを過ぎてやっと気づいてきた。多くの経験と広範な知識修得が後で効いてくる。 安藤信哉の絵も味戸ケイコさんの絵も、公立美術館へ貸し出した。館長から「欲しいなあ」と羨まれた。公立美術館への 貸し出しは来歴として箔が付くようだ。

 返却された味戸さんの絵を収納し、カサブランカの女性オーナーの発案で銅版画家林由紀子さんのアトリエへ。 駐車場に車を入れて電話をかけようとしたその時、林さんが帰宅。快く迎えられる。美味しい紅茶を味わいながら歓談。 いい気分でお暇する。

 ネットの見聞。

《 前後に発表されている他の作家の作品を読めば読むほど、いかにエポックメイキングだった実感できる仁木悦子。 旧来の探偵小説から現在の推理小説へ、呼び名だけでなく質的な変化ももたらした作品ですね。 》 日下三蔵
 https://twitter.com/sanzokusaka/status/791460598840111105

 『猫は知っていた』。昭和32年江戸川乱歩賞(実質第一回)受賞作。探偵小説から推理小説への変わり目が大体 わかる。ミステリー(ミステリ)は推理小説にとってかわったか? 「新本格」が来年で誕生三十周年とか。もう一つ 知りたい変わり目は、「メッカ」から「聖地」へ変わった時期。昭和には(何かの)メッカと称されていたが、今は (アニメの)聖地と呼ばれる。

《 人気の北欧ミステリー、まず読みたいこの文庫10作! 》 伊藤譲治 YOMIURI ONLINE
 http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20161027-OYT8T50099.html?page_no=1

《 経産省・東電委「密室会合」を複数回 廃炉費用など重要案件を議論 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201610/CK2016102802000150.html

 ネットの拾いもの。

《 スタッフが足りません、
  いよいよアマゾンに頼む時がきました。
  プライム会員になっているから
  割引きくのかな。 》