豊田有恒・編『ロマンチックSF傑作選』集英社文庫1977年初版を読んだ。小松左京、星新一、筒井康隆、山田正紀ら日本の作家十一人の短編集。筒井康隆『レモンのような二人』の冒頭。
《 スナック「反体制」には、常に若さと喧騒があった。 》
時代を感じさせる「反体制」。今なら「性反対」だ。荒巻義雄『スネーク』から。
《 待合せの場所は、最初の喫茶店で、それから色々なところへいった。まるで、彼女の経験できなかった青春を、大急ぎで 卒業しようとしているみたいだった。若い人の集まる店とか、ボーリング場とか、アングラ劇場とかが主で、ときには紛争中の ぼくの母校をのぞいたりした。 》
これまた1970年前後だ。田中光ニ『世界樹の高みに』には、多摩の山中でコミューン生活をしている六人が大麻を栽培。 そしてボブ・ディラン。
《 体を起こした。ディランが、ギターを抱えて立っていた。(略)その呼び名の由来は、いうまでもなくアメリカのフォーク・ ロックの教祖ボブ・ディランにとち狂っているからである。 》
《 ギターは世界樹の梢を渡る風の音を思わせる、気まぐれだがさわやかなアルペジオを響かせ始めた。やがて、ディランの かすれたバリトンがそれに加わった。その若さで、すでに失われたものへの挽歌を、彼はうたっているのだ。人間のなかで もっともうつろいやすく、腐蝕しやすいもの──それは、この世界に対する憧憬だ。人間はしばしば絶望に思うさま食い 荒らされたあとの形骸のままで生きてゆかねばならない。彼は淡々と、事実をただ伝えるようにそのことをうたっていた。 》
今も大麻やディランには関心がない。山田正紀『燻煙肉(ハム)のなかの鉄』は『マッド・マックス』(観たことないが) を想起させる。星新一『キューピッド』にはヨハネス・フェルメールの名作『天秤を持つ女』を連想。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%A7%A4%E3%82%92%E6%8C%81%E3%81%A4%E5%A5%B3
還らぬ時代と変わらぬ感性。昨日のミステリー、きょうのSF。ミステリーが好き。
午後、松毛川の沼津側(灰塚川)の放置竹林の伐採作業に参加。一汗。短い時間だったが、帰宅後どっと疲れを感じる。 歳だなあ。
ネットの見聞。
《 ロシアに近付くな、という米政府の言いつけを破る→米政府激怒→お詫びに大統領選挙中、トランプをシカトして ヒラリーだけに会いTPPを必死に強行採決→トランプが勝利→お詫びに異例のトランプ表敬訪問→米政府激怒→ お詫びにオバマと真珠湾訪問 》 きづのぶお
https://twitter.com/jucnag/status/806839935160307712
《 安倍首相が「真珠湾訪問」をどうしてもしたかった本当の理由 》 山口一臣
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamaguchikazuomi/20161208-00065258/
《 国会や裁判所などには報道記者用に「記者席」なるものがある。「記者クラブ」もある。しかし、 これらは一民間企業の特権などではない。「国民の知る権利」に応えるために税金が投入されているのだ。 ならば利用する記者は勘違いせず、私利私欲を押さえ、大事な事実を伝えるべし。 》 清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/806864969048305669
《 ピカドン 》 木下蓮三
https://www.youtube.com/watch?v=eEOZ1sBppWs