「珍本あるいは希書」

 昨日の中井英夫黒鳥忌で、ネットでは献呈サイン本などがずいぶん挙げられていた。私への献呈サイン本は十冊以上ある (数えていない)。珍本といえるのは、『とらんぷ譚平凡社1979年12月20日刊行の、誤植、脱落の廃棄本。三冊を中井氏が 掬い、一冊を澁澤龍彦に、一冊を高橋康也に、そして最後の一冊を私に恵まれた。編集部から郵送したのだけど、澁澤と 高橋が間違って送られ、面識のない二人が会って交換したと、中井氏から聴いた。本にはコピーの中井英夫とらんぷ譚」 正誤表が挟まっている。帯から。

《 闇の王国から送る70年代への挽歌 》

《 不思議の館の、狂気と反時間のゲームへと誘う。 》

 以前にも書いたが、収録の『真珠母の匣』は、初読のときには戸惑うだけだった。歳月を経て再読し、その苦味に共感。 読書には歳をとらなければ理解できないものがある、と実感。

 きょうは何も用事がない。年賀状の宛名書きをする。宛名を書いてからあれ、お葬式は今年だったかな、と思い当たる。 しかし、喪中葉書が来ていないので去年だったか。今年は年賀状が来ているから、亡くなったのは今年か。はてさて 何を書くか。六枚余る。落としている人はいるが、書き忘れの人はいないかな。年々歳々減ってゆく。悩まない悩まない。

 ネットの見聞。

《 『ぼくのつくった家は、10年ぐらいたってから喜んでくれるのです。 それはぼくが家を流動的にとらえているからじゃないかとおもうのです。』吉村順三 》 建築家の本棚
 https://twitter.com/kenchiku_books/status/807863944589127680

 昨日引用の「卓越性、流動性、多様性」を連想。

《 #サンデーモーニング
  「高江、辺野古伊江島の3か所は単独ではなくオスプレイでつながっているという指摘がある。 沖縄復帰後の最大の返還であり負担軽減というが、オスプレイ訓練区域が広がり、基地の機能強化になっているのではないか。」  》 Tad
 https://twitter.com/CybershotTad/status/807745319656005632

《 義父母と「関係終了届」 配偶者死別後 提出増える 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201612/CK2016121002000243.html

《 アメリカでのつげ忠男作品集の出版が決定した。版元はニューヨークにある主に文芸作品を刊行している会社だという。 作品のセレクトはこれからだが70年代に描かれた「無頼漢」モノを中心に構成されるとのこと。NYダウンタウンに無頼の街・ 京成立石を大股で闊歩する与太たちの咆哮が大きく谺するか。 》 offnote
 https://twitter.com/offnote_info/status/807509119858970624

《 やめてほしい「女性が輝く」はずの日本で、国連の女性差別撤廃委員会委員長・林陽子氏の解任求める個人攻撃 》  伊藤和子
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20161209-00065260/